「紅麹」原料使った製品、最大3.3万社に流通か 小林製薬の工場に立ち入り検査

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小林製薬の「紅麹」を使ったサプリメントで健康被害が相次いでいる問題で、厚労省と大阪市がきょう、大阪市内の工場に立ち入り検査を行いました。
記者「午前10時55分、厚生労働省の担当者が、小林製薬の工場に立ち入り検査に入ります」
厚生労働省と大阪市は、問題のサプリメントの原料となる「紅麹」を製造していた小林製薬の大阪工場に立ち入り検査を行いました。
これまでにサプリを摂取した人で、5人の死亡が確認されています。
大阪工場は老朽化を理由に去年12月に廃止され、製造ラインは現在、和歌山県にある関連会社の工場に移されています。
きょうは厚労省と大阪市の担当者、あわせて16人がおよそ5時間にわたって立ち入り検査を行いました。
小林製薬製造本部山下健司本部長「弊社としましては、全面的に協力して誠実に対応を進めていきたいと思っております。検査を受けている立場なので、内容については、お話できる立場にはないと考えています」
厚労省によりますと、サプリメントからは「プベルル酸」という想定外の物質が検出されていて、アオカビから発生する天然化合物とされています。
厚労省などはあす、和歌山県の工場に立ち入り検査を行う予定です。
こうした中、帝国データバンクは、厚労省が今月28日に公表した小林製薬の紅麹原料が供給された企業のリストから取引先を調査した結果、一次加工企業で食品・飲料メーカーは、1778社に上るという推計をまとめました。
また、二次仕入れ・販売を含めると、最大で3万3000社を超える企業に紅麹原料を使用した製品が流通した可能性があるとしています。
帝国データバンクは、紅麹は原材料以外にも着色料などで使用されることも多く、流通先の特定は難航する可能性が高く、事態の収拾まで対応の長期化が想定されるとしています。

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