「黙ってもいいことない」と… 警察が“黙秘権侵害”か 取り調べ映像

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警察に黙秘権を侵害されたとして、裁判を起こした女性側が取り調べの映像を公開しました。

警察官

「いらない子だったの?じゃあ産まなきゃよかったんじゃないの?その程度の覚悟で育てていたの?」

北海道警本部で行われた取り調べの映像。取り調べを受けているのは、当時2歳の長男を監禁した疑いで逮捕された女性です。

警察官

「言わなきゃいけないことがあるとか、私たちに伝えなきゃいけないこと何かあるかい?」

原告の女性

「何も言いたくない…」

警察官

「何も言いたくないの?それはどうして?黙っていても何もいいことないし、ただただ時間が過ぎていって、表面だったことだけが真実になっちゃうよ」

その後、女性は嫌疑不十分で不起訴になりました。

女性はこの取り調べの際、「執拗(しつよう)に自白を迫られるなど黙秘権を侵害された」などとして、北海道を相手に160万円の損害賠償を求めて裁判を起こしました。

映像は、原告側が証拠として採用するよう裁判所に求めて許可されたもの。28時間半にわたる映像を原告側がおよそ13分に編集し、法廷で流されました。

警察官

「言いたくないことは言わなくてもいいよって供述拒否権あるよって言ってるけど、嘘ついていい権利じゃないし、本当のことを言わなくてもいい権利でもないし。ここでちゃんとすることがお母さんとしての最後のケジメだと思う。違う?」

裁判で北海道側は「自白を強要した行為などなく、取り調べの態様に違法はなかった」などと請求の棄却を求めています。

原告側の代理人弁護士は「被疑者であっても人権は尊重されなければならない。取り調べの適正化につなげたい」とコメントしています。

次回の裁判は12日に行われます。

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