銃製造あおる行為に罰則=ハーフライフルも規制強化―銃刀法改正案を閣議決定

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

政府は1日、今国会に提出する銃刀法改正案を閣議決定した。
安倍晋三元首相への銃撃や長野県で警察官が猟銃で殺害された事件を受け、銃による凶悪事件対策を整備する。インターネット上で銃の製造方法を解説し、不法所持をあおる行為に罰則を設けるほか、猟銃の一種「ハーフライフル銃」を所持できる要件を厳しくする。
改正案は、銃の所持を「公然とあおり、そそのかした」場合の罰則として、1年以下の懲役または30万円以下の罰金を規定する。銃製造動画や3Dプリンターの図面をネット上で投稿する行為などを想定している。
この他、「拳銃等(小銃、機関銃)」に限られる発射罪の対象を、猟銃や拳銃等の要件を満たさない自作銃などにも拡大する。所持罪についても、人の殺傷目的であれば、猟銃や自作銃でも「拳銃等」と同じ罰則を科すことができるよう加重規定を設ける。
許可猟銃の規制も強化する。昨年5月に長野県で4人が殺害された事件で、警察官1人の殺害に使用されたハーフライフル銃の所持要件をライフル銃と同等にする。現行法でハーフライフル銃は初心者でも所持できるが、改正案ではライフル銃として扱われるため、「猟銃所持歴が継続して10年以上」など要件を厳格化する。
ただし、エゾシカなどの獣害に苦慮する北海道の反対を受け、必要な地域に限って許可申請を1年目でも受け付ける。法律には記さず運用で対応する。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。