“ヘンテコ”な動きで脳を騙す!? 沈んだ気持ちを回復させるユニークな研究に迫る

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気持ちが沈みやすいこの季節。気持ちを盛り上げるために、ヘンテコな動きをすると元気が出るという研究結果が話題となっている。
【映像】「笑わずにやるの無理!」柴田キャスターと挑む“ヘンテコ”な動き
寒暖の差が激しい今シーズンの冬。なぜか元気が出ない、やる気が起きない人も多いはず。そんなあなたが元気を出せるある方法があった。その方法とは、「ヘンテコ動きをすると元気が出る」というものだ。
「元気な動きをすると脳は『自分はいま元気なんだ』と騙されて元気になる。特に、ヘンテコな動きなどをすると、『自分はいま楽しいことをしているんだ』と心も体も元気になっていくという仕組み」(明治大学 堀田秀吾教授、以下同)
アメリカ・サンフランシスコ州立大学のペパー博士らの研究によると、「背中を丸めてしょんぼりと縮こまった姿勢で歩くグループ」と「反対側の手と足をあげてスキップするグループ」に分け、動作後に元気度を自己評価(元気度=幸福感・絶望感、楽しい・悲しい記憶の想起など)。
すると、「ヘンテコな動きで歩くグループ」は元気度が大幅に向上したのに対し、「しょんぼりとした姿勢で歩くグループ」は、実験前に元気度が高かった人たちですら実験後は元気度の大幅な低下がみられた。
「脳はもともと頭蓋骨の中に閉じこもっているので、自分自身で刺激を感じられない。体から送られてくる信号を見て、いま自分がどういう状態なのかっていうのを判断し、自分がいまやっている行動に対して『最適な状態にしよう』という命令を出す」
また、ニュージーランド・オークランド大学の研究では、うつ病患者に背筋を伸ばした状態で文章を読ませたりスピーチをさせたところ、背筋を丸めていた被験者よりも自己評価が高く、気分もよくなったという結果も出ている(「Journal of Behavior Therapy and Experimental Psychiatry」に発表した論文から)。
「(大学の)授業は90分や100分と長く、途中で疲れて元気をなくしてしまいがちだ。そういう時はみんなで背中を椅子に思いっきり押し付けて、背筋を伸ばし、首の後ろに手を置いてもらう。そのポーズをするだけで一気に眠気が取れて元気になる」
また堀田教授は、体だけでなく表情も重要だと話す。
「笑顔でいれば楽しくなってくるし、やっている作業も楽しく感じる。無理やり笑顔を作ることを『フェイクスマイル』と呼んだりするが、顔の筋肉が笑顔になっていると口角があがる。それを見ると脳は『いま僕は楽しいんだ』『だから笑顔になっているんだ』と考える。楽しんでいる気持ちがもっと高まるように脳が命令を出してくれる」
『ABEMAヒルズ』ではこの“ヘンテコ”な動きを東京工業大学の西田亮介准教授と柴田阿弥キャスターが2人で実践。
「そもそも僕は元気なタイプではない。猫背だし」という西田准教授を柴田キャスターが「手は天井を突き刺すように」「もっと顔を上げて!」と叱咤する形で手足を高くあげるスキップのような動きを行った。
運動後、西田准教授は「柴田さんとご一緒すると楽しい。気分は上々だ。また、運動によって血流も良くなった」と笑顔で感想を述べた。
ちょっと気持ちが落ち込んだときにはヘンテコな動き、フェイクスマイルをやってみてはどうだろう。(『ABEMAヒルズ』より)

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