「幼い子供に繰り返し薬を与えていた極めて悪質な事件」4歳次女を殺害か…両親逮捕11か月に及ぶ警視庁の捜査の裏側は【記者解説】

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去年3月、東京・台東区のマンションで4歳の次女に自動車の不凍液などに使われる物質「エチレングリコール」などを摂取させて、中毒死させたとして、警視庁が両親を殺人の疑いで逮捕しました。両親の逮捕に至るまでの11か月の間、どのように捜査が進められたのでしょうか。警視庁クラブから中継です。
去年3月に美輝ちゃんが自宅で死亡したのち、警視庁は日頃の様子を知る保育園への聞き取りを行いました。
その結果、美輝ちゃんが生前、毛髪の汚れが目立ったことなどがわかり、「ネグレクト(育児放棄)」されていた可能性が浮上し、両親への疑いが強まりました。
しかし、自宅という「密室」で起きた事件のため、直接証拠が乏しく、捜査は難航。警視庁は両親の関与を裏付けるため、去年8月、自宅への家宅捜索に踏み切りました。
その結果、押収したパソコンから、遺体から検出された「エチレングリコール」を含む商品や「オランザピン」が複数回、インターネットで購入された履歴が見つかったということです。
警視庁はその後も証拠を積み重ね、第三者の関与や美輝ちゃんが誤飲した可能性が低いと判断し、きょう逮捕に至りました。
一方で、どのような手段で摂取させたかなど不明な部分もあり、今後も難しい捜査が続くことになります。
健一容疑者は取り調べに対し、「関与していません」と容疑を否認していて、志保容疑者は黙秘しているということです。
ある捜査幹部は「幼い子供に繰り返し薬を与えていた極めて悪質な事件。徹底的に全容を解明する」と話していて、警視庁は今後も両親の関与の裏付けを進める方針です。

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