観光複合施設、突然の閉鎖 4億円かけた村、運営会社からの連絡なく

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

福岡県東峰村小石原の観光複合施設「アクアクレタ小石原」が閉館した。運営会社「小石原ドットコム」が10日、ホームページで発表した。施設は村が旧小石原小学校を改修して貸したもので、村は「事前に相談も連絡もなかった」と困惑している。
【写真で見る】HPに掲載されたお知らせ文
村は小石原川ダム水源地域振興基金を利用し旧小石原小を交流館として整備する計画を立て、公募で2019年に同社を運営事業者に決定。コンセプトを協議しながら約4億円をかけて村の事業として改修した。
同社は施設を借りて21年4月、キャンプやレストラン、ホテルなどとして利用できる「アクアクレタ」をオープンし、運営してきた。
ところが10日、ホームページに「この度、諸般の事情により閉館することになった」との「お知らせ」を掲載。施設には代理人弁護士名で「資金繰りに窮し、事業継続が困難となった。近日中に福岡地裁に破産手続き開始を申し立てる」旨の「告示」が貼られ、弁護士は「今はお答えできない」としている。
真田秀樹村長は「しっかりやってもらっていたと認識しており、突然の閉館に驚いている。村の施設を生かして運営してくれる新たな事業者と契約を結ぶことになるだろう」と話している。【桑原省爾】
「小石原ドットコム」が破産申請
東京商工リサーチ福岡支社によると、ホテルなどを運営する「小石原ドットコム」(福岡県筑紫野市上古賀・大城美佳社長)は10日までに事業を停止し、13日に福岡地裁に破産申請した。負債総額は約5000万円。【平川昌範】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。