山梨県甲府市で夫婦を殺害した罪などに問われている当時19歳だった男の裁判で11日、検察は死刑を求刑した。
遠藤裕喜被告は19歳だった2021年、甲府市の夫婦をナイフで刺して殺害した罪などに問われている。
遠藤被告はこれまでの裁判で「社会に戻るつもりがない」「夫婦の長女に交際を断られ現実から逃げたくなった。彼女に拷問をして自分を忘れないようにしようと思った」などと述べていた。
一方で、被害者や遺族に対して謝罪の言葉を述べることはなかった。
検察側は11日の論告で「交際を断られた怒りを晴らし、長女に苦痛を与えるために無関係の家族を殺害するという動機はあまりにも人の命を軽視している」と指摘した。
その上で「謝罪や反省もなく改善、更生の可能性もないと言わざるをえない」として死刑を求刑した。
遠藤被告は犯行時19歳で改正少年法に基づいて実名公表が可能な「特定少年」として全国で初めて氏名が公表された。
(フジテレビ社会部)