「先生、指キレイですね…」30代の男性ピアノ講師、生徒の母親に言い寄られ…恐れていた“最悪の展開”に

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芸術で身を立てることは、そう簡単ではありません。人前に出たり、作品を売ったりすることを生業にできる人は、ほんの一握りではないでしょうか。今回は、腕の良いピアニストにもかかわらず、ピアノ教室を開いて生計をたてている男性に降りかかったエピソードです。 某音楽大学のピアノ科を好成績で卒業し、卒業と同時にオーストリア・ウィーンに留学までした蓮斗さん(仮名・32歳)は、現在は地元でリサイタルのかたわら自宅でピアノ教室を開いているそうです。
◆ピアノ講師時々ピアニスト
「学生時代は、ボロアパートに住んでいました。少しでも練習に打ち込みたかったからです。幸いにも留学までさせてもらって、環境には恵まれていました。おかげで日本に戻ってから少しずつ自分のリサイタルが開けるようになりました」
蓮斗さんは、ショパンやブラームスなどの一般ウケする楽曲ではなく、クープランやスカルラッティなど、どちらかといえば少しマイナーなバロック音楽に傾倒していたといいます。
「バッハなどは、多くのピアニストが日本各地で演奏会を開いていますが、マイナーな作曲家だと演奏頻度も低いので、僕のリサイタルは客入りは意外といいんです。でも、それだけではとうてい生活していけないので、地元でピアノ教室をはじめました」
◆レッスンそっちのけな生徒たち
実は蓮斗さん、見た目もイケメンで背も高くアイドル顔負けの容姿です。それが目当てかどうか、女性の生徒が圧倒的に多いのです。
「正直、生徒が増えることはとても嬉しいですし、やりがいもあります。ただ、僕が自意識過剰なだけなのかもしれませんが、ピアノを習いにくるというよりも、僕に会いに来ているという感じを受けています。そういう生徒さんにかぎって、練習熱心でなかったり、楽譜を忘れたりと本末転倒なんですよ」
教室の運営自体は盛況のようですが、ピアノ講師としての実力を発揮できないことに、少しジレンマを感じているようです。
◆PTA会長が習いにくる?
そんななか、ある女子児童の母親が自分も習いたいと言い出したそうです。
「その女子児童はとても練習熱心で、才能もある子だったんです。暗譜もすぐにできるし……。ある日のレッスン終了後、帰り際に『先生? 今度のレッスンにママも来たいって言ってるんですけど、いいですか?』と言われたんです」
蓮斗さんは、単なる“参観日”程度にしかとらえていなかったらしく、快く「はい、もちろん」と伝えたそうです。
「うわさによると、女子児童のお母さんはPTAで会長を務めているらしく、ママ友の間でも一目置かれている存在とのことでした。心の中で『もしかしたら生徒さんを紹介してくれるのかな?』という、淡い期待を感じたのを覚えています」
◆まるでキャバ嬢のようなお母さん
次の週のレッスン日には予定通り、母親と一緒にやってきたといいます。簡単なあいさつの後、今後のレッスンについて打ち合わせを始めたといいます。
「僕はその子のお母さんを見て目を疑いました。胸元がパックリ開いて、ボディラインがくっきり映るワンピースというかドレスというか……。まるで夜のお店にいるお姉さんのような格好だったんです」
それでも、ひととおりの説明のあと簡単なレッスンを開始した蓮斗さん。派手な服装に加え、香水の匂いが部屋に充満していたといいます。
「女子児童は塾があるといって先に帰りました。その後が正直大変でした。職業柄、生徒さんの手を持って運指の指導をするのですが、指使いを指示するたびに『先生の指、細くて繊細で、とってもキレイ』と、レッスンどころか、僕に言い寄ってきたのです」
◆とうとう恐れていた展開に…
女子児童の母親は、そのあと休むことなくレッスンに通ってきたそうです。
「最近は親子別々でレッスンにくるようになったんです。服装はますます派手になり、肌の露出度も加速していくなか、とうとう恐れていた展開になりました」
蓮斗さんは、あるレッスンの時に「先生、先生を困らせちゃうのを承知で言います。私とお付き合いしてもらえませんか?」と、母親から告白されたそうです。
「とうとう来たかと思いました。変な予感ばかりしていたんです。とりあえず、その時は言葉を濁して曖昧な返事をしてしまいました。断れば変なうわさでも流され、生徒が減る恐怖も感じましたし、かといって安易に承諾すれば後々大変なことになりそうだし……」
答えを保留にしたまま、その母親のレッスンは続けているという蓮斗さん。今後のことを考えると前途多難な日々が続くようです。
<TEXT/ベルクちゃん>
―[カスハラ現場の苦悩]―

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