梅毒患者1万3251人、3年連続で最多更新…妊婦からうつった赤ちゃん35人

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国立感染症研究所(感染研)は28日、性感染症の梅毒と診断された患者数が今年初めから19日までに1万3251人(速報値)に上り、現在の調査方法となった1999年以降、過去最多を更新したと発表した。
専門家は、気になる症状がある人に対し、医療機関を受診するよう呼びかけている。
感染研がまとめた感染症発生動向調査によると過去最多の更新は3年連続となる。昨年1年間の患者数は1万3228人(同)だった。感染した妊婦から胎児にうつる「先天梅毒」と診断された赤ちゃんも今年は12日までに35人(同)が報告され、過去最多を更新している。
梅毒は、主に性交渉で感染し、陰部の潰瘍やリンパ節の腫れ、全身の発疹などが現れる。血液検査で感染の有無がわかる。抗菌薬で治療できる。
梅毒の患者は2013年頃から増加傾向にある。その原因は不明だが、性感染症に詳しいプライベートケアクリニック東京の尾上泰彦院長は、「梅毒が流行している国との往来や、SNSを通じた不特定多数との性交渉の増加などが影響している可能性がある」と指摘し、「感染を疑う症状があれば、速やかにパートナーと検査を受けてほしい」と話している。

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