【離婚率ワースト1位】あとさき考えず子供を作るカップルも…沖縄県民が離婚しまくる「3つの理由」

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〈「日本の女の子は簡単。アイラブユーって言えば、すぐ落ちる」基地内にはナンパサークルも…実際に聞いてわかった「沖縄・在日米軍の恋愛事情」〉から続く
離婚率は2.36でワースト1位(2020年)…なぜ沖縄の人たちに離婚が多いのはなぜか? 30年以上沖縄に暮らす神里純平氏による、一部の県民のみぞ知るディープな沖縄情報を満載した『最新版 沖縄 裏の歩き方』(彩図社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む)
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沖縄県民はなぜ離婚が多いのか? 写真はイメージ getty
◆◆◆
沖縄は人口比の離婚率が全国でナンバーワンだといわれている。
国の統計を見てみると、沖縄の離婚率は2.36でワースト1位(2020年)。全国平均が1.57なので、かなり高いことがわかる。
私の周囲にも若くして結婚し、長続きせずに離婚した者がたくさんいる。
なぜ、沖縄では離婚する者が多いのか。その理由のひとつに、あとさき考えずに子どもを作ってしまうカップルが多い、ということが挙げられるだろう。
本来、子どもというものは将来の見通しが立たなければつくるものではない。しかし、避妊という言葉が辞書にないのか、その場の勢いでつくってしまう若者もいる。加えて沖縄には南国特有の一本気な性格の者が少なくない。引くに引けず、なんくるないさの精神でそのまま結婚して、子どもを産んでしまうのかもしれない。
実際、私の場合もそうだった。
その昔、私は交際していた女性を妊娠させてしまったことがある。まだ若かった私は結婚のことなどまったく考えていない。このピンチをどう乗り切るか、ひとりで悩んでいるのが耐え切れなくなり、友人たちを集めて相談してみることにした。
普通なら、深刻な顔で聞いてくれると思うだろう。しかし、沖縄の場合は違う。私が妊娠させたというと、なぜかみんな大笑いして、いつの間にか結婚式の余興にまで話が発展している。
友人たちのそんな姿を見ていると、くよくよ悩んでいたのがバカらしくなってくる。そして、なんとかなるだろうと結婚してしまうのだ。
しかし、子どもが子どもをつくっているので、まともな結婚生活が送れるはずもない。
沖縄の男は酒ばかり飲んでいて、あまり働かない。したがって、妻も生活の糧を得るために働くようになる。てっとり早く稼げる場所といえば、夜の繁華街だ。当然、間違いも起こる。
沖縄では離婚の際、妻から三行半をつきつけるケースが多い。妻も若く、まだ遊びたい盛りである。旦那より頼りがいのある男が現れれば、そちらになびいてしまうのも無理はないのだ。
沖縄の離婚率が上昇したのは、1980年後代以降のことではないだろうか。
他県もそうだろうが、一昔前の世代はみな子だくさんであった。昭和20年代に生まれた先輩方は、ほとんどが大家族だっただろう。
そのせいか、母に話を聞くと当時はいまよりもずっと家長の意見が強かったという。
沖縄では高齢者は神に近い存在として、尊重する習わしがある。とくに家族の中で一番の高齢者である祖父母の意見は絶対で、昔は逆らえない風潮があったそうだ。
幼い頃、母に連れられ、2人で母方の実家に帰ったことがある。そのとき、母は泣いていたように思う。おそらく、母は父と離婚するつもりで実家に帰ったのだろう。祖父は「自分で選んだ人なんだから、我慢しなさい。明日には帰りなさい」と母を諭していたのを覚えている。
私の母親ぐらいの世代の女性は、多かれ少なかれ、結婚後に苦労をしている。
そうした苦労を娘に背負わせたくないからか、「嫌になったら、すぐに帰ってきなさい」という母親が増えているように感じる。父親たちも若い頃に家庭を顧みなかったことが災いして、定年退職後に家で肩身の狭い思いをしている者も多い。娘が帰ってくれば、ぴりぴりとした家庭の雰囲気も和らぐため、娘の出戻りを喜ぶのだ。
娘にとっても、若い夫と暮らすよりも実家で暮らした方が生活が安定する。子どもの面倒を親が見てくれるので遊びにだっていける。だったら頼りにならない夫と縁を切って、さっさと実家に戻った方がいい。沖縄にはそんな離婚を決断しやすい環境があるのだ。
私見ではあるが、沖縄の離婚率を上昇させている理由のひとつに、獄中離婚もあるのではないかと思っている。沖縄は離婚率だけでなく、飲酒運転の検挙率も全国ナンバーワンだ。
沖縄刑務所は飲酒運転で服役している者が異常に多い。私が入所したときには、飲酒運転が原因で服役中の者が200名近くはいたかもしれない。妻に愛想をつかされ、獄中離婚を迫られる者を何人も見た。
私の罪状は飲酒運転ではなかったが、私も獄中離婚を経験したひとりだ。
服役中、唯一の社会との接点といえば面会である。あるとき、私は息子の顔が見たくなったので、妻に連れてきてくれるよう頼んでみた。
数日後、妻は頼んだ通り、息子を連れて面会にきた。
息子はまだ保育園に入ったばかりで、なぜ私とアクリル板越しに会話しているのか、理解できていないようだった。私はそんな息子を傷つけないよう「パパは仕事でここにいるんだよ」と言ってごまかした。出たらまっとうな生き方をする。息子の目を見てそう誓ったものだ。
後日、妻から手紙と一緒に離婚届が送られてきた。
手紙によると、面会に行ってから、息子がバドミントンのラケットを顔にあて「パパのマネ」とやりだしたそうだ。さらに保育園では「パパの会社はとても大きいんだよ」などと他の園児に自慢していたらしい。妻はその姿を見て、教育に悪いと離婚を決断したのだという。 そう言われては返す言葉もない。待つ方も疲れるということだろう。離婚も一度くらいなら… 日本はいま急激な少子高齢化問題に直面している。沖縄は離婚率は高いが、出生率も全国でずば抜けて高い。離婚は子どもにとって不幸であるが、子づくりに励む沖縄の若いカップルたちは少子高齢化問題の救世主とも言えなくもない。 本音を言えば、いまの時代、一度ぐらいは離婚してもいいのではないかと思うのだが……そう思うのは男の身勝手な意見だろうか。(神里 純平/Webオリジナル(外部転載))
手紙によると、面会に行ってから、息子がバドミントンのラケットを顔にあて「パパのマネ」とやりだしたそうだ。さらに保育園では「パパの会社はとても大きいんだよ」などと他の園児に自慢していたらしい。妻はその姿を見て、教育に悪いと離婚を決断したのだという。
そう言われては返す言葉もない。待つ方も疲れるということだろう。
日本はいま急激な少子高齢化問題に直面している。沖縄は離婚率は高いが、出生率も全国でずば抜けて高い。離婚は子どもにとって不幸であるが、子づくりに励む沖縄の若いカップルたちは少子高齢化問題の救世主とも言えなくもない。
本音を言えば、いまの時代、一度ぐらいは離婚してもいいのではないかと思うのだが……そう思うのは男の身勝手な意見だろうか。
(神里 純平/Webオリジナル(外部転載))

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