阿波おどり20万円桟敷席、実行委トップ「違反」陳謝…委員から「責任の所在」求める声

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徳島市の阿波おどりを主催する「阿波おどり未来へつなぐ実行委員会」の定期会合が4日、市内で開かれた。
1人20万円のプレミアム桟敷席が建築基準法に違反した状態で運営されていた問題について、トップの弘田昌紀委員長代行(徳島市文化振興公社理事長)が「購入いただいたお客様を始め、関係するみなさまにご心配、ご迷惑をおかけし、深くお詫(わ)び申し上げる」と陳謝した。
実行委は市幹部や市議、踊り手団体や地元経済界の代表で構成。28人の委員のうち、オンラインを含め23人が参加した。
今年初めて設置されたプレミアム桟敷席を巡っては、桟敷席に上がるための階段の幅が10センチ足りず、建築基準法で定められる市の検査が完了しない違法状態で先月12~14日に開設された。企画や販売を担ったレジャー予約サイト運営会社「アソビュー」(東京都)は事実関係を認め、購入客22組への全額返金を発表している。
会合では、実行委事務局を担う市にぎわい交流課が経緯を報告。階段幅の不足などを踏まえ、警備員の増員など独自の安全対策を施した上で、弘田氏がプレミアム桟敷席の開設を最終決定したと説明した。
委員からは「我々の判断を仰ぐことも必要だったのではないか」「アソビューと実行委の責任の所在を明らかにすべきだ」との意見が出た。
このほか、台風7号の接近に伴い、市が避難情報を発令した14日夜に踊りが行われたことについて、委員から、開催中止の判断をするためのマニュアルを整備する必要性を指摘する意見が出た。

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