「機内食」もNG?「ドライフルーツ」は?知らないと罰金も…日本に持ち込めない“おみやげ” 成田空港動植物検疫に密着取材【ひるおび】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コロナ対策の緩和による訪日外国人の増加に伴い、禁止品の持ち込みなどのトラブルが急増しています。『ひるおび』は日本を守る水際対策の最前線「成田空港動植物検疫」を取材しました。さらに、日本に持ち込めない意外な禁止品を、“国家公務員YouTuber”農水省の白石優生氏に聞きます。
【写真を見る】「機内食」もNG?「ドライフルーツ」は?知らないと罰金も…日本に持ち込めない“おみやげ” 成田空港動植物検疫に密着取材【ひるおび】日本を守る最前線 “検疫”日本に入国する前に行われる「検疫」。「税関検査」は財務省が管轄し▼輸入が禁止規制されている薬物や銃などの物品▼申告が必要な範囲の額の現金などの所持などの確認をしています。

「動植物検疫(動物検疫所・植物防疫所)」は、農林水産省が管轄し▼家畜を病原菌から守るため肉類など▼病害虫が日本に入ることを防ぐため果物や野菜などの確認をしています。農林水産省 大臣官房広報評価課広報室 白石優生氏:家畜伝染病や植物の病気が入ってしまうと、経済的にもダメージが出てしまう。だから農水省の管轄になっています。禁止品は没収…訪日外国人の検疫に密着全国の国際空港にある動物検疫所に持ち込まれた禁止品の数を見ると、2022年の1年間では5万4429品でしたが、2023年1月~6月の速報値で6万3542品。半年で去年の数を超えています。『ひるおび』は、成田空港の国際線ターミナルで取材を行いました。ドイツから来た観光客のカバンから出てきたのは、自家製のサラダ。生の野菜は、植物につく病害虫の侵入を防ぐ観点から持ち込みはできません。(検査証明書があれば持ち込みできる場合もあります)ドイツからの観光客「日本は初めてで、食事を取れる場所が見つかるかわからなかったので、念のため食べるものがあるようにと。生野菜を持ち込めないとは知りませんでした。」せっかく持ってきた故郷の味も泣く泣く断念。没収されてしまいました。続いてベトナムから観光目的で来た2人組。発泡スチロール製の箱の中から出てきたのは、ワッフルのようなお菓子。検査官「この繊維みたいなのが分かりますか?白いやつ。これお肉だから。」乾燥させた鶏肉が素材の一つとして含まれていました。他にも、ビーフジャーキー、ハムなど、合わせて10個以上の禁止品が没収されることになりました。検査官「お肉の持ち込みは法律で禁止されているので、繰り返すと罰金やペナルティに繋がることもあります。次はお肉の入っているものは持ってこないでください。」さらに、中国からの観光客は、袋に入った少量のお米を没収されました。コメンテーター 白井智子:知らないことがいっぱいありました。空港でお土産を買うときは意識するんですけど、やっぱり空港だと高いから、その前にスーパーとかで買ったりするんですよね。気をつけなきゃなと思いました。農林水産省大臣官房広報評価課広報室 白石氏:(米などの)穀類は虫が入っている可能性がすごく高いのでダメです。ワッフルなども、「お菓子の中に肉が入っている、でもこれだけ加工されてるから大丈夫でしょ」とおっしゃる方がいらっしゃるんですけど、加熱していても冷凍していても、そこに病原菌がいないことを証明できていないのがダメなんです。だから、検査を受けて輸入されてくるものと、一般の方が持ってくるものは全く扱いが違うということですね。肉の場合はもうほとんどダメだと思っていただいて大丈夫です。注意!日本に持ち込めないおみやげ”海外から日本に帰ってくる際に持ち込むものにも注意が必要です。成田空港での取材では、動物検疫所でストップをかけられていた日本人も。検査官「お肉は全部持って入れないので、こちらに置いていってもらうことになります。」ベトナム・ハノイから帰国した男性。没収されてしまったのは、ビーフジャーキーとソーセージ。ベトナムから帰国した男性「ダメだったのを知らなくて。向こう(ベトナム)のコンビニみたいなところで買って、職場のお世話になってる人にと思ったんですけど。」肉類は、加工されていても家畜伝染病を侵入させる恐れがあるため、持ち込み禁止です。さらに、ロサンゼルスから帰国した3人組が持ち込んでしまったのは、鶏肉が入った「機内食」。肉が入っていると、たとえ「機内食」でも持ち込み禁止となります。検査官「初めての肉製品の持ち込みとのことなので、お話だけで大丈夫ですけれども、次回持ち込んでしまうと罰金・罰則が発生する可能性があります。機内食でも、食べてきてしまうか置いてきてしまうかして頂いて。」ロサンゼルスから帰国した3人「家で食べようと思って、(飛行機内では)カップラーメンを食べて、機内食を持ち帰りしようと思った。」「肉製品ってところに、機内食が引っかかるとは思わなかった。」上地雄輔:知らなかったです。フィッシュだったらいいんですか?農林水産省大臣官房広報評価課広報室 白石氏:そもそも機内食は他の国に持っていくことを想定されていないので、持つのをやめてほしいですね。魚だと思っても、肉も入っている可能性もありますので。多いです。機内食は。コメンテーター 上地雄輔:もったいないから持って帰ろうという人がいるんでしょうね。「コーヒー豆」や「ドライフルーツ」は持ち込める?世界各国の特産品にも、持ち込めないものがあります。(※検査証明書があれば持ち込みできる場合もあります)▼ソーセージ(ドイツ)⇒×(加工品でもNG)▼生ハム(スペイン)⇒×(肉類なのでNG)▼コーヒー(ブラジル)⇒△(焙煎されていればOK・検査官の判断)▼冷凍肉まん(中国)⇒×(冷凍でもNG)▼レイ・花飾り(ハワイ)⇒△(造花なら持ち込みOK)▼ドライフルーツ(東南アジア)⇒△(乾燥具合による・検査官の判断)農林水産省大臣官房広報評価課広報室 白石氏:コーヒー豆は、単に乾燥しているだけのものだったら、検査に入ります。それでOKという場合もありますので、三角ということですね。懲役や罰金の可能性も… 日本の畜産を守るために禁止品を持ち込んでしまった場合、懲役や罰金などが科せられる可能性もありますので、注意が必要です。▼肉製品などの畜産物を違法に持ち込んだ場合【家畜伝染病予防法】3年以下の懲役または300万円以下の罰金(法人の場合5000万円以下)▼輸入検査を受けずに植物を持ち込んだ場合【植物防疫法】3年以下の懲役または300万円以下の罰金(法人の場合5000万円以下)農林水産省大臣官房広報評価課広報室 白石氏:免税店で購入したものや機内食であっても禁止となる可能性があります。農水省ホームページを見たり、検疫所での確認をしてほしい。(もし入ってくると)畜産が盛んな地域とかも、私達の故郷の鹿児島とかも大変なことになるので、やっぱり一人一人意識を持っていかなくちゃいけないということですね。(ひるおび 2023年8月25日放送より)
日本に入国する前に行われる「検疫」。
「税関検査」は財務省が管轄し▼輸入が禁止規制されている薬物や銃などの物品▼申告が必要な範囲の額の現金などの所持などの確認をしています。
「動植物検疫(動物検疫所・植物防疫所)」は、農林水産省が管轄し▼家畜を病原菌から守るため肉類など▼病害虫が日本に入ることを防ぐため果物や野菜などの確認をしています。
農林水産省 大臣官房広報評価課広報室 白石優生氏:家畜伝染病や植物の病気が入ってしまうと、経済的にもダメージが出てしまう。だから農水省の管轄になっています。
全国の国際空港にある動物検疫所に持ち込まれた禁止品の数を見ると、2022年の1年間では5万4429品でしたが、2023年1月~6月の速報値で6万3542品。半年で去年の数を超えています。
『ひるおび』は、成田空港の国際線ターミナルで取材を行いました。
ドイツから来た観光客のカバンから出てきたのは、自家製のサラダ。生の野菜は、植物につく病害虫の侵入を防ぐ観点から持ち込みはできません。(検査証明書があれば持ち込みできる場合もあります)
ドイツからの観光客「日本は初めてで、食事を取れる場所が見つかるかわからなかったので、念のため食べるものがあるようにと。生野菜を持ち込めないとは知りませんでした。」
せっかく持ってきた故郷の味も泣く泣く断念。没収されてしまいました。
続いてベトナムから観光目的で来た2人組。発泡スチロール製の箱の中から出てきたのは、ワッフルのようなお菓子。
検査官「この繊維みたいなのが分かりますか?白いやつ。これお肉だから。」
乾燥させた鶏肉が素材の一つとして含まれていました。他にも、ビーフジャーキー、ハムなど、合わせて10個以上の禁止品が没収されることになりました。
検査官「お肉の持ち込みは法律で禁止されているので、繰り返すと罰金やペナルティに繋がることもあります。次はお肉の入っているものは持ってこないでください。」
さらに、中国からの観光客は、袋に入った少量のお米を没収されました。
コメンテーター 白井智子:知らないことがいっぱいありました。空港でお土産を買うときは意識するんですけど、やっぱり空港だと高いから、その前にスーパーとかで買ったりするんですよね。気をつけなきゃなと思いました。
農林水産省大臣官房広報評価課広報室 白石氏:(米などの)穀類は虫が入っている可能性がすごく高いのでダメです。ワッフルなども、「お菓子の中に肉が入っている、でもこれだけ加工されてるから大丈夫でしょ」とおっしゃる方がいらっしゃるんですけど、加熱していても冷凍していても、そこに病原菌がいないことを証明できていないのがダメなんです。だから、検査を受けて輸入されてくるものと、一般の方が持ってくるものは全く扱いが違うということですね。肉の場合はもうほとんどダメだと思っていただいて大丈夫です。
海外から日本に帰ってくる際に持ち込むものにも注意が必要です。成田空港での取材では、動物検疫所でストップをかけられていた日本人も。
検査官「お肉は全部持って入れないので、こちらに置いていってもらうことになります。」
ベトナム・ハノイから帰国した男性。没収されてしまったのは、ビーフジャーキーとソーセージ。
ベトナムから帰国した男性「ダメだったのを知らなくて。向こう(ベトナム)のコンビニみたいなところで買って、職場のお世話になってる人にと思ったんですけど。」
肉類は、加工されていても家畜伝染病を侵入させる恐れがあるため、持ち込み禁止です。
さらに、ロサンゼルスから帰国した3人組が持ち込んでしまったのは、鶏肉が入った「機内食」。肉が入っていると、たとえ「機内食」でも持ち込み禁止となります。
検査官「初めての肉製品の持ち込みとのことなので、お話だけで大丈夫ですけれども、次回持ち込んでしまうと罰金・罰則が発生する可能性があります。機内食でも、食べてきてしまうか置いてきてしまうかして頂いて。」
ロサンゼルスから帰国した3人「家で食べようと思って、(飛行機内では)カップラーメンを食べて、機内食を持ち帰りしようと思った。」「肉製品ってところに、機内食が引っかかるとは思わなかった。」
上地雄輔:知らなかったです。フィッシュだったらいいんですか?
農林水産省大臣官房広報評価課広報室 白石氏:そもそも機内食は他の国に持っていくことを想定されていないので、持つのをやめてほしいですね。魚だと思っても、肉も入っている可能性もありますので。多いです。機内食は。
コメンテーター 上地雄輔:もったいないから持って帰ろうという人がいるんでしょうね。
世界各国の特産品にも、持ち込めないものがあります。(※検査証明書があれば持ち込みできる場合もあります)
▼ソーセージ(ドイツ)⇒×(加工品でもNG)
▼生ハム(スペイン)⇒×(肉類なのでNG)
▼コーヒー(ブラジル)⇒△(焙煎されていればOK・検査官の判断)
▼冷凍肉まん(中国)⇒×(冷凍でもNG)
▼レイ・花飾り(ハワイ)⇒△(造花なら持ち込みOK)
▼ドライフルーツ(東南アジア)⇒△(乾燥具合による・検査官の判断)
農林水産省大臣官房広報評価課広報室 白石氏:コーヒー豆は、単に乾燥しているだけのものだったら、検査に入ります。それでOKという場合もありますので、三角ということですね。
禁止品を持ち込んでしまった場合、懲役や罰金などが科せられる可能性もありますので、注意が必要です。
▼肉製品などの畜産物を違法に持ち込んだ場合【家畜伝染病予防法】3年以下の懲役または300万円以下の罰金(法人の場合5000万円以下)
▼輸入検査を受けずに植物を持ち込んだ場合【植物防疫法】3年以下の懲役または300万円以下の罰金(法人の場合5000万円以下)
農林水産省大臣官房広報評価課広報室 白石氏:免税店で購入したものや機内食であっても禁止となる可能性があります。農水省ホームページを見たり、検疫所での確認をしてほしい。(もし入ってくると)畜産が盛んな地域とかも、私達の故郷の鹿児島とかも大変なことになるので、やっぱり一人一人意識を持っていかなくちゃいけないということですね。
(ひるおび 2023年8月25日放送より)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。