親のカードで“月100万円”散財した姉が、母の葬式で取った「思いがけない行動」

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成人後、きょうだいとのトラブルに悩まされる事例が後を絶たない。きょうだいが巻き起こす、終わりの見えない骨肉の争いに家族は疲弊し、蝕まれる。そうした、「毒」としか言いようがないきょうだいの実態を追った。◆親のカードで月100万の散財…それでも許される「毒姉」
会社重役の父のもと、裕福に育った小林千佳さん(仮名・45歳)は7歳上の姉との確執を語る。
「両親は姉だけ可愛がり、欲しいものは何でも買い与えていた。それでも姉は私に優しかったので、姉妹仲は悪くありませんでした」
しかし、姉は大学を親に黙って中退してから遊び耽り、親のクレジットカードを使って月100万円以上散財するように。
当初は黙認していた両親だが、3年が経過した頃に初めて姉に強く注意した。
「すると、姉は怒り狂って大暴れしたんです。『あんたらが私をこうした!弁当だって一度も手作りしてもらったことがない、買ったものばかりだろ!だから私も買って買って買いまくるんだ!』って」
両親はそれでも姉の支払いを肩代わりし続けた。
「当時、高校生の私は大学進学資金が残っているか心配でした」
小林さんの不安は的中。父親から大学をあきらめるか、国立か短大に行くよう迫られた。
◆交際相手に多額の借金をし、母の年金を持ち逃げ…
同時に、姉が複数の交際男性からそれぞれ1000万円ずつ借金していることも発覚。実家の土地は姉の借金の抵当に入り、家は手放すことになった。
その後父が急死、母が精神科病院に入院すると姉は横浜で知り合った黒人と渡米していた。
それから5年後。小林さんの叔母の元に、姉と黒人ハーフの子供が写った写真が届く。
「相手の黒人に捨てられたから養育費を送ってほしいと書いてありました」
ほどなくして母が他界すると姉は一応帰国して葬儀に参列したが、貯まっていた母親の年金をすべて持っていってしまったという。姉のお金への執着心に、ため息をつく小林さんだった。
◆数億円の借金をつくるも、家族にカネを無心する「毒弟」
吉田秀子さん(仮名・50歳)の両親は、東北の島で観光業や漁業の多角経営で成功を収めていた。
そんななか5歳下の弟がある日、「鮭の養殖をやりたい」と言いだした。
「鮭の養殖はすごく難しいので島の人は誰も手をつけなかったんですが聞かなくて……」
案の定、弟は失敗し数億円の借金が残った。父が金策に奔走したが、努力むなしく実家は自己破産に。
吉田さんも自身の経営していた会社を売却し、1億円ほど実家に入れたが、時すでに遅しだった。
弟はそんななか、フィリピン人女性と知り合い3か月で結婚。
嫁の母国にせっせと送金させられる生活となり、吉田さんも何度もカネを無心された。
その後しばらくして、父のがんが発覚。しかし父は隠し財産を持っており、臨終間際に弟に「このカネで家を買って、母さんの面倒を見てくれ」と言い残した。
◆同居する母からもカネをむしり取り、家族はバラバラに…
弟は父の遺言どおり、都内で建売住宅を購入。母親と同居を始めたが……。
「弟はなんと、『同居して面倒見るんだからカネを払え』と、母から月10万円もむしり取り、生活費や子供の学費まで出させていたのです」
そして5年が過ぎた頃、弟が「母が嫁をいじめるから引き取ってくれ」と言ってきた。実際には、母のカネが尽きて邪魔になったのが理由だった。
ほどなくして吉田さんは介護の疲労でダウン。仕方なく母親を介護施設に入所させたが、1年で他界してしまった。
「弟夫婦は介護施設に一度も来なかったくせに何食わぬ顔で葬儀にやってきて、『5年も面倒見たんだから母が残したカネがあるなら俺がもらうべきだ』と主張しました。
なので、『二度と顔を見せるな!』と参列者の前で怒鳴り散らして絶縁してやりましたよ」
取材・文/週刊SPA!編集部

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