共済金詐取容疑で逮捕の母親「娘が難病」と学校に申告

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娘(9)に食事を与えず低血糖症で入院させ共済金をだまし取ったとして逮捕された母親の縄田佳純(かすみ)容疑者(34)=傷害罪で起訴済み=が、居住地の大阪府大東市の小学校に娘を入学させる際、学校側に「難病にかかっている」と申告していたことが19日、同市への取材で分かった。
娘が体調不良になっても自身のネグレクト(育児放棄)など虐待が疑われないよう病気を偽った疑いがあるとみられる。
同市によると、縄田容疑者は娘の入学時に難病だと学校側に伝え、「持病があるから親として苦労している」などと説明した。娘が1年生のときの4~9月、縄田容疑者は「検査入院する」と学校に連絡し、毎月のように娘を休ませていたという。
市教育委員会関係者は「持病があり体が弱いと聞いていたので、学校を休んだとしても細かく体調を尋ねることはなかった」と説明。市教委は「難病」ということ以外、病名などの詳細を聞き取っておらず、診断書の確認もしていなかった。
市は昨年10月、縄田容疑者の虐待を疑う通報が寄せられたため、縄田容疑者や娘と面談。軽度のネグレクトと判断し娘を「要保護児童」として見守ることを決めたが、娘の異常に気付いた入院先の病院が通報するまで一時保護されていなかった。
大阪府警などによると、縄田容疑者は1月20日から娘に自宅で食事を取らせず、低血糖症による嘔吐(おうと)や脱水症状を発症させた。娘は同22日に入院。縄田容疑者は娘が入院中の同日と同25日に面会に行き、看護師らの目を盗んで下剤を複数回飲ませ、体調不良に陥らせていた。入院期間を長引かせようとしたとみて詳しい経緯を調べている。

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