「このナンバーは好んで使ってました」元ヤクザVTuber「懲役太郎」が語る極道の怖すぎる車事情

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ヤクザといえば黒塗りの高級車に乗って、とんでもない速度で迷惑運転をする。映画やドラマの影響でそんなイメージを持っている人が多いが、実際のところはどうなのだろうか。
何度も刑務所に入っている人のことを指す「懲役太郎」という名前でバーチャルユーチューバー(VTuber)活動を行っており、自身も元ヤクザである「懲役太郎」が本当のヤクザの車事情について話す。
「昔は、ベンツやクラウン、セドリックのような高級車に乗ることがヤクザのステータスでした。なかには普通の人もカッコいいと思うことが多い黒を嫌って白を選ぶヤクザもいましたが、ほとんどの人が黒塗りでフルスモークの車に乗っていたんです。ナンバープレートなんかも、組の番号に統一したり、5910(極道)にしたりとやりたい放題やっていたんです」
そんな状況が一転したのは、暴対法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)の成立だ。この法律によって、ヤクザが高級車を持つことが難しくなっているのだという。
「今、ヤクザが高級車を持つことは車庫法(自動車の保管場所の確保等に関する法律)によって難しくなりました。ヤクザは車検証の名義人と使用者の項目のところに名前を登録できないんです。なので、今のヤクザはプリウスやアルファードのような家庭用の車に乗っていることが多いですね」
車庫法の事情の他にも、ヤクザの多くが非課税世帯として申告していることも事情としてあげられる。そんな世帯が突然高級車を購入すると、税務署の調査が行われ、ヤクザであることがバレてしまうと逮捕は避けられない。そのため、今のヤクザが高級車に乗ることは難しくなっているのだという。
ヤクザが家庭用の車に乗ることが多くなってきた今、ヤクザが乗っている車と普通の人が乗っている車を見分けることが難しくなってしまった。
隣を走っている車がヤクザの車かもしれないと思うと相当怖いのだが、なにか見分ける方法はないのかと聞くと、意外な答えが返ってきた。
「昔は特徴的なナンバーやステッカーでヤクザの車はすぐに分かったのですが、今は警察から目をつけられないようにすぐに分かるような目立つことはやらなくなりました。ただ、ヤクザの中でも本当に身分が上のほうの人が乗る車は、黒塗りの高級車であることが多いので、そこは分かりやすいかもしれませんね。
運転の方法も変わりました。昔は隊列を組んで、法定速度や信号を無視するとんでもない運転をしていましたが、今はタクシーの運転みたいに移動することだけを意識した運転になっています。ヤクザも時代には逆らえませんからね(笑)」
昔は、ヤクザの車にちょっかいを掛けてしまうと、その持ち主であるヤクザの組長に因縁をつけたとして大変なことになった。
現在はそんなことは少ないようだが、もしかしたら隣を走っている車がヤクザの車かもしれない今、因縁をつけられないようにより一層安全運転を意識したほうがいいのかもしれない。

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