「パンツが食い込んだお尻が好き」屋根裏で10ヵ月女子大生を観察の43歳被告が明かした“犯行動機”

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「私は、パンツが食い込んだ女性のお尻が好きです。しかし周囲に打ち明けることができず、秘密にしてきました。今回、Aさんの玄関ドアが開いていたときに、もしかしたら自分の性癖が実現できるかもしれないと思い、理性が働かなくなってしまいました」
5月10日、さいたま地裁・川越支部で注目の初公判が開かれた。3月15日に逮捕された針谷啓太被告(43)は、昨年の春ごろから今年3月にかけて埼玉県入間郡毛呂山町の木造アパートの屋根裏に穴をあけ隣の部屋に住む女子大生Aさんの室内を小型カメラで撮影。それだけでなく、はしごなどを使い部屋に侵入したという疑いも持たれている。
そして3月14日夕方5時半頃に被告がカギのかかっていなかった玄関から寝ていたAさんの部屋へ侵入し、Aさんが通報して事件が発覚した。冒頭の発言は、この事件に関する裁判のなかで針谷被告が語った驚きの”犯行動機”である。
公判で明らかになった犯行の全容は以下の通りだ。
被告は昨年の5月上旬、現場アパートで独り暮らしを始めた親族から「隣の部屋にかわいい娘が住んでる」とAさんのことを聞き、興味を持った。被告は、親族が留守にしている間に無断で親族の部屋の合鍵を作成。玄関に小型カメラを設置して通路を歩くAさんの様子を観察し、屋根裏からAさんの部屋に侵入するなどの行為を約10ヵ月にわたり繰り返していた。
今年3月14日早朝、被告は自宅を出て親族の部屋に向かい、いつものように合鍵を使って部屋に入った。公判で検察官は以下のように犯行当時の状況を述べた。
「その日の夕方、帰宅したAさんはそのまま部屋で就寝しました。隣室の物音がまったくしなくなったことから、Aさんが寝ていると考えた被告人はAさんの部屋の玄関扉のドアノブを回した。施錠がされてなかったため、Aさんの部屋に侵入し寝ているAさんにわいせつな行為をすることを決意しました。被告人は親族の部屋の屋根裏に置いていた目出し帽をかぶって、Aさんの部屋に侵入しました」
Aさんは警察に対し、当時の恐怖をこう供述している。
「目が覚め上体を起こすと、足元に、黒い目出し帽をかぶった男が膝立ちの姿勢で座っていました。その男は私のほうを見ていたため、とっさに『誰ですか』といったところ、無言で立ち上がり、ゆっくりと歩いて玄関から出ていきました。犯人の男を見つけたときは殺されるかもしれないと思いました」
Aさんはその後、通報。近隣住民は、隣の部屋に忍び足で入って行く針谷被告を目撃している。その後の捜査で屋根裏に開けられた穴や部屋に侵入するための手作りのはしごなどが発見された。
工具で壁を破壊し、10ヵ月にわたって面識のない女子大生の生活を監視し続けるという常軌を逸した犯行を行った被告だが、普段は「絵にかいたような優しいお父さん」だったという。妻と娘3人の5人家族で、約12年前に古河市に一戸建て住宅を購入、犯行当時は自動車の組み立てなどをする会社に勤務していた。
FRIDAYデジタルが取材した近隣住民は、針谷被告の家族についてこう話した。
「針谷さんは優しくて真面目。5年ほど前に町内会の役員をしていたときは、掃除や運動会の準備を真面目にやってくれて……。明るくて話しやすい方だなと思っていました。休日には自宅の庭先でバーベキューをしたり、家族でディズニーランドに遊びに行ったり、とても仲がいいご家族ですよ」
大切な家族のことも顧みずに起こしてしまった犯行。彼を強く突き動かした動機は、冒頭のように隠し続けた「性癖」だった。裁判翌日の5月11日には、Aさん宅に侵入し、ストッキングやペットボトルなど3点を盗んだ疑いで追送検。5月15日に検察は建造物損壊罪で追起訴し、これで捜査はほぼ終了したとみられる。
昨年の夏頃、「屋根裏から物音がする」と管理会社に相談していた被害者Aさん。そのうち物音もしなくなり、いつのまにか忘れていたという。まさか、屋根裏に目出し帽をかぶった男が潜んでるとは思いもしなかっただろう。約1年ものあいだ知らない男に私生活をのぞかれ、部屋にも侵入されていた被害者の精神的ダメージは計り知れない。
取材:中平良

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