東京オリンピック・パラリンピックをめぐる汚職事件の裁判で、贈賄の罪に問われている広告大手「ADKホールディングス」の前社長に対し、検察側は懲役2年を求刑しました。
ADK前社長の植野伸一被告(69)は、東京オリンピックのスポンサー業務で便宜を図ってもらえるよう大会組織委員会元理事の高橋治之被告(79)に頼み、2019年から1年間で合わせておよそ1400万円の賄賂を渡した罪に問われています。
植野被告は初公判で起訴内容を認めていました。
きょうの裁判で検察側は「賄賂は長期間にわたり高額で、代表取締役として責任は最も重い」と指摘し、懲役2年を求刑しました。
一方、弁護側はすでに有罪判決を受けたADK元社員2人に「だまされて賄賂の支払いを継続していた」として執行猶予付き判決を求めました。