アニメ化もされた人気作品「邪神ちゃんドロップキック」などの作品で知られる漫画家のユキヲさんが2023年4月18日、AIでイラストを生成する際の表現についてツイッターで持論を展開した。
ユキヲさんは18日、ツイッターを更新し「AIを使ってイラストを『描いてる』ってのはちょっと違うよなー。『出力してる』とかになるんじゃないのかな」と疑問を投げかけた。
ユキヲさんの意見には、「現実の処理はフィルター処理が近いと思います。モザイクとかぼかしと一緒」「よくても『描かせてる』なんですよね。アシスタント代わりに使うことも出来るには出来るので」と同意する声が多く寄せられた。
一方で、「一応ちょいちょい修正するので描いてますね」「この理屈ってすごく危ういと思うんですよね…(中略)…どこまでセーフでどこからアウトなの?それを誰が決めるの?となる」と反論する声も上がるなど議論を呼んだ。
批判の声が上がったことについて、ユキヲさんはAIそのものを否定する意図はないとしてこう反論した。
ユキヲさんは2022年末、代表作「邪神ちゃん」のイラストをAI生成したとするファンの投稿に「AIすごいな!!この邪神ちゃんなら漫画売れたかもな…」と反応。
AI技術の進歩について「あまりにも今風で受け入れられやすそうな邪神ちゃんが出て来たのには本当に驚いたってことです。無味無臭で嫌われようのない絵をしていた」と驚きを示していた。
AIイラストの作成に関する表現をめぐってユキヲさんは、一部リプライへの返信も行っている。
「ユキヲ先生的には、AIの技術自体じゃなくて今のAIが色んなとこから勝手にデータ引っ張ってきて作られてる部分についてはどう思ってますか?」とする質問には、「それも100%の肯定は出来ないって部分に入ってます。その権利問題についての危ういところをどうにかしていくのが今後の課題なのかなと」と慎重な姿勢を示した。
ユキヲさんは表現そのものへのこだわりがあるユーザーに理解を示し、「あれですね。AIの技術を認めてるか認めてないかはあまり関係なく『描いた』という表現に違和感を感じるという意見が気に食わないってことなのか…気に食わなかったのなら申し訳ない」と謝罪。一方で、お互いに譲り合うことの大切さもつづっている。