激安キャバクラで出会った「羽目を外しすぎたおじさん客」4選。意外とカワイイ?

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大人の社交場・銀座のクラブにホステスとして勤めているみずえちゃんと申します。雑誌『小悪魔ageha』の読者モデル・愛沢えみりちゃんに憧れてキャバ嬢になったのが22歳の頃でした。あれから10数年が過ぎ、1度もキラキラしないまま肝臓もお肌もお疲れモードのアラサーホステスです。 その傍ら、ライターとしても活動しており、これまでに私がお酌をさせていただいたおじさま方との実体験をもとに、恋愛やモテに役立つ情報を発信しています。 ◆安キャバは肩ひじ張って生きている現代人のオアシス 東京や大阪で緊急事態宣言の発令と解除が繰り返されていた2021年の秋頃、どうしても働き口が見つからなくて地方の激安キャバクラにこっそり勤めていたことがあります。 それまで勤務していた北新地や銀座のクラシカルでお高いクラブやキャバクラでは出会うことのないタイプのおじさまにお酌をさせていただくのですが、都落ち気分……というよりは、「タダでお酒が飲めるんだし、まあいいか!」と開き直っていました。 キャバクラへいらっしゃる目的は多々あると思います。疑似恋愛を楽しみにいらっしゃる方が大半なのかもしれませんが、中には奥さまやガールフレンド、親密な人には恥ずかしくて見せられないようなことがしたい、つまりは羽目を外したくてご来店される男性もたくさんいらっしゃるように思います。 銀座のホステスさんを前にするとなんとなく気取ってしまう方も、安キャバの安キャバ嬢相手だと安心して羽目を外せるのか、「恥ずかしい姿を見せる」ことへの心理的なハードルがグッとさがるようです。安キャバに勤務していた頃は、毎日お腹いっぱいおじさまの恥ずかしい姿を見させていただきました。 でも、それでいいんです。お酒を飲むときくらいちょっと泣いたり、わめいたり、鼻の下を伸ばしたりしましょう。
もちろん、「さすがにこれはナシだな」と思ってしまうほどのお客様もいらっしゃいますが、今回は私が激安キャバクラで出会った、ちょっぴりカワイイ(?)「羽目を外しすぎたおじさま」エピソード4選をご紹介します。
◆』垢佑襪GACKTになってしまう 意中のキャバ嬢さんにイマイチ相手にされていないと感じて拗ねてしまうおじさまはよくいらっしゃいます。約束していた同伴をドタキャンしてみるとか、彼女の気を引きたくて別の女の子を指名してみるとか、「もう店には来てやれない」と言ってみるなどして、ますます嫌われるか、「そんなこと言わないで」って手のひらで転がされているのが大半なのですが、安キャバのお客さまはひと味違いました。 散々拗ねたのち、彼女からの「そんなこと言わないで」で気を取り直すと、彼は「よし、仲直りしよう」とカラオケのデンモクを手にしました。そして、なぜか何も曲を入力しないまま置いたかと思えば、“アカペラ”で歌い上げたのはGACKTの『ラブレター』です。 瞳を閉じてしみじみと「愛してる」を歌い終えたおじさまに、「いやん、惚れる」くらいは言ってやろうと思いましたが、私は待機席でスマホをいじっていただけなのでなすすべも無く……。

という趣旨のLINEが届いていました。後日、ご来店いただき、いっしょに美味しく楽しくお酒を飲ませていただきました。 ◆「お父さん」と呼ばせる 父の日にご来店されたお客様のお話です。娘さんと喧嘩をしてしまって、それ以来、数年間「口をきいていないし、彼女がどこでどうしているのかも知らない」と、おっしゃっていました。 自分はひどい父親だとご自身を責めていらっしゃいました。彼は深く傷ついていて、誰かに慰めてほしくて、牛丼屋チェーンの隣に建っているボロい雑居ビルの激安キャバクラに迷い込んでしまったんだ、という気がしました。 「お父さんと呼んでほしい」とおっしゃる彼に応じて、45分間だけ親子ごっこをしました。数年ぶりに再会した娘がヘアスプレーでカチカチの頭に変なティアラをのせて、鏡月(※比較的安価な焼酎)の水割り飲んでたらすごく嫌だなあ、とは思いました。
◆だ蠅せ佞鮗称する その日いらしたおじさまは占いがご趣味だとおっしゃっていました。『生年月日占い』の本を持参していらして、かわるがわる席に着く女の子たちに生年月日を尋ねては、「キミの運命の人はうんたらかんたら」と楽しそうにお話ししていらっしゃいました。 いよいよ私の順番が来て、彼に生年月日を伝えると「1989年生まれってことは32歳(当時)?子作りはしてるの?」と、まくしたてられ、それ以降は妊娠適齢期のお話しかしてくれませんでした。いや、占いして!?
帰り際には、「私は実はドコソコで会社を経営しているものでして……子種が欲しいときはいつでもほにゃららしますよ」と、息まいていました。わあ、すごい!かっこいい!(棒読み) ◆羽目は外してOK! ただし節度は守りましょう ひと様の大切な旦那様や彼氏さんをお預かりして、時間いっぱい子守りをするのも私たちのお仕事です。羽目なんて大いに外していただいて結構。 ただし、引っ張ったり、叩いたりしたら叱られるのは赤ちゃんも香川照之氏もいっしょです。節度を守って今晩も楽しくお酒を飲みましょう。
<文/みずえちゃん>

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