夜行バス“乗客置き去り” 空調トラブルで…バス会社「対応は概ね正しい」

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バスの対応が物議を醸しています。
■「新幹線で…」深夜に乗客“置き去り”
5日午前1時ごろに、京都駅で撮影された映像です。
撮影した男性は、大阪から東京に向かう夜行バスに乗っていました。
しかし、このバスは出発後、空調トラブルで車内は蒸し風呂状態になっていました。
乗客の話によると、しばらくして乗務員から運行の中止がアナウンスされ、朝になったら各自、新幹線で東京に向かってほしいこと、後日バス会社から新幹線の運賃相当の返金連絡があることなどが伝えられたそうです。
乗客全員が京都駅で降ろされたのは、午前1時ごろでした。撮影していた男性は…。
BIO2さん(乗客の男性):「(バスを降ろされてから)警察官が来て、言い寄っている客を囲んで、落ち着いて下さいと対応している間に、乗務員がその隙をみてではないが、バスに乗り込んであいさつもなく走り去ってしまったので、それはないだろうと。その対応は、あまりにもひどいんじゃないかなとは思いました」
■バス会社謝罪も…「対応は概ね正しい」
今回の対応について、バスを運行していた埼玉県久喜市に本社を置く「さくら観光バス株式会社」の社長に話を聞きました。
さくら観光バス株式会社 天野正幸代表取締役:「エアコンの故障ということで、熱中症気味になってしまうお客様が出る可能性が十分にある状況だったのが一点と。コロナのクラスターが発生してしまう可能性。危険だというところで、運行中止の判断をさせて頂きました」
新幹線の乗車運賃相当として設定された、およそ1万5000円の返金対応については、次のように説明しました。
天野代表取締役:「法律的に、こういったケースは、お客様からお預かりした京都から東京間、大阪から東京間、埼玉までのバス代金をお返しすると。実は、法的には問題ないはずです」
乗客が「置き去りにされた」と指摘している点については、一部の乗客が乗務員に対して罵声を浴びせ、暴力沙汰になりそうになったので警察に連絡。その警察に「帰りなさい」という指示を受けたため、出発したとしています。
今回の対応について弁護士は、次のように話します。
弁護士法人プロテクトスタンス・有賀祐一弁護士:「バス会社としては、乗客の方をきちんと目的地にまで運ぶという債務が存在する。今回難しいが、深夜の1時ごろということで、泊まる必要性が生じるし、バス会社も予見できると思うので。例えば、ホテル代を負担して頂くなどしたほうが、こういった問題にはならなかったのかなと思う」
さくら観光バス株式会社は、今回の対応についておおむね正しかったとしながらも、ホームページで謝罪しています。

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