「ルックスは最高、貞操は最悪」な女子大生の彼女。友人との浮気で修羅場に…

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「何度浮気されても、自分の元に戻ってくるなら……」
浮気癖の治らないパートナーを持ち、それでも好きで別れられないと、いつしか悟りの境地に達してしまうものなのか。都内在住の会社員・須田さん(仮名・33歳)は、「遊び止まない彼女」の浮気を許し続けた結果、旧友との友情が崩壊してしまったという。
「結婚したいほど好きだったけど、もう人生で誰かと結婚を考えることはないでしょう」
仏の顔もびっくりな寛大さでも許せなかった最悪の修羅場。いったい何があったというのか。
◆ガールズバーで出会った「モデルみたいな女子大生」
運命の出会いは都内のガールズバーで訪れた。同僚と飲みに行った先で接客してくれたのが、のちに彼女となる女子大生の愛花(仮名)だ。
「愛花は身長が170センチくらいあるモデルみたいなルックスで、めちゃくちゃノリが良くてプライベートの誘いにもノってくれる子でした」
知り合ってから1年半ほどは、ほぼ毎日遊んでいたという。ただし間柄は「ただの飲み友達だった」そうだ。
「ふたりで旅行に行っても、何もせずに別々のベッドで寝るくらい、健全な付き合いでした。その頃、彼女には肉体関係を持つ男性がいたみたいですが、僕とは何も無かった。そのうち『一緒にいるの楽しいな。結婚してもいいな』と思うようになって、新宿の夜景が見えるレストランで告白したんです」 ◆交際3日で浮気発覚
晴れて恋人同士になるも、交際直後から愛花の悪癖が露わになる。
「付き合って3日も経たないうちに、BARで男とサシ飲みしているのが発覚して。結構な遊び人だったのは知っていたけど、彼氏がいるならわきまえると思っていたのに……」
須田さんは「寝たのか寝ていないのか知らないけど、僕に心配をかけないとか、そういう礼儀くらいは持ってよ」と怒ったそうだ。
しかし彼女に反省するそぶりは無く、遊び癖はますますエスカレートしていった。
「デートで飲みに行っても目を離した隙にナンパされて帰ってくる。同棲を始めたら近所の男と性的な関係になる。……容姿が素晴らしくて股が緩い、そんな子でした」
◆数度目の浮気で諦め、ほったらかしていると…
度重なる浮気に、普通なら嫌気が差して別れるところだろう。だが須田さんは違った。
「何回か別れ話はしましたが、何だかんだ好きで離れられませんでした。毎回僕のもとに帰ってきているってことは、僕を手放したくないんだろうし。だったら浮気なんてどうでもいいかって。そんな関係でも、結婚は考えていましたよ」
何度浮気しても許してくれる彼氏と、最終的には自分を選ぶ彼女。もしかすると、ふたりは共依存の関係に陥っていたのかもしれない。それでも、許しがたい事件が起こってしまった。
「同棲を続けるうちに、愛花は僕の地元仲間とつるむようになりました。知らないところに行かれるよりは安心感があるし、彼女と友達が仲良いのは嬉しくてありがたかった。だから油断していたんです……」
◆地元の友人と浮気していた彼女。問い詰めると逆ギレ
「知らないうちに、僕の地元仲間と浮気していたんですよ。気付いたきっかけはLINEの履歴です。ある日帰宅したら、愛花が酔ってリビングで寝落ちしていて……スマホが床に転がっていたので拾い上げると、トーク画面が開きっぱなしだったんです」
画面上には、「バレなかった?」「バレるわけないでしょ。めっちゃ気持ちよかった」と、肉体関係を匂わす会話が残されていた。

会話のログを漁ると、ふたりの関係は1年前から続いているようだった。彼女と友人の両方に裏切られた須田さんの心情は計り知れない。
「今回だけはどうしようか悩みましたよ。話を切り出せずにいると、僕の態度で何かを察したんでしょうね。浮気が分かってから半月後に、急に別れたいと言われました。すかさず『田川と付き合ってんの?』と聞いたら、『はぁ? 何で知ってんの』って逆ギレです。少しは誤魔化してくると思っていたので、そんな直球のリアクションされるとは……」
◆逃げようとする彼女に「裁判」を突き付ける
当初は「LINEを見るなんてありえない!」と怒っていた愛花だったが、証拠のバックアップを見せると、一転してしおらしくなったという。
「田川は悪くないって、かばい出したんです。その時は僕よりもアイツのほうが好きだったみたいで……。奴とは地元が一緒だし、周りの目もある。『俺らのうち誰かがコミュニティから消えないと、この件収まらなくない?』って話をしました。
そしたら、『私は消えたくないし、彼に迷惑をかけたくないから話せない。ふたりで話し合ってきて』と言い出したんです」
浮気したにもかかわらず、勝手すぎる言い分。須田さんは痛む頭を押さえながら、抑えていた怒りをぶちまけた。
「その時点で3年半付き合って同棲していたので、事実婚が成立すると思って、『とりあえず裁判だけ起こさせてよ』と告げました。こっちは何もしてないのにいきなり傷付けられて、友達も失いかけているわけですから。裁判でもしないと気が済まなかった」
実際には、いくつかの要件を満たさなければ事実婚とは認められない。同棲の事実だけでは難しいだろう。
ただ、愛花には効果的な一言だったらしい。ついに観念して「私が皆の前から消える」と宣言したそうだ。
◆地元から姿を消した浮気相手
須田さんは「地元グループに気を遣わせたくない」と、誰にも何も言わないつもりだった。浮気相手の田川にも、文句の電話ひとつかけなかったそうだ。ところが……。
「愛花から話を聞いたのか、田川は外堀を埋めようとしてきました。僕たちが別れたことを、『俺は悪くない』と言い訳付きで触れ回っていたそうです。そのせいで地元の友人全員に知られちゃいました……」
騒動を知った友人が仲裁役となり、居酒屋にて直接対決することに。長時間話し合った末、一応は和解という形に収まった。とはいえ、当然ながらわだかまりは残ったそうだ。
「今後はもう、アイツに彼女を紹介できなくなっちゃったなって……ただそれ以来、田川は地元から消えてしまったんですが。気まずかったんでしょう。愛花のことは嫌いになれず、しばらくは好きなままでした」
なんと須田さん、手酷い裏切りを受けても懲りていなかった。定期的に連絡を取り合い、「ヨリを戻そうとした瞬間があった」と言うのだから、恋はなんとやらだ。
◆気持ちが冷め、ようやく気付いた人生の教訓
「散々裏切られても、いつかは変わってくれると信じていたんですよ。復縁を持ちかけてきたのは愛花からです。ちゃんと大人になってくれたのか、もう少し行動を見たいなと思って、その時点では保留にしました」
期待と不安を抱えつつ、慎重に様子を探るつもりでいた。しかし、気持ちが冷める時がついにやってくる。

冷めるタイミングが遅すぎやしないか。浮気し続けた愛花もだが、そんな彼女を好きで居続けた須田さんも中々だ。もっと早く目を覚ますタイミングがあったはず。
彼はこの件で「はっきり分かったことがある」と話す。
「人間性は絶対に変わらない。口先だけの言葉を信じるのは、この時から止めました。その子の行動や周りを見て、本当はどういう人間なのか見抜く必要があるなと」
力説する彼に、筆者もうんうんと同意していたが……「愛花とは今も友達付き合いをしていて、最近はふたりでランチに行きました」と言われ、思わず椅子からずっこけそうになった。
「元通り、ただの友達ですよ(笑)。僕がこれから彼女を好きになる可能性はゼロですし、体の関係を持つこともないです」
本当か? と疑わずにはいられない。傷付けられても縁を切れずにいるのは、執着のようなものがあるのだろうか。喉元過ぎれば熱さを忘れる”にならないよう願うばかりだ。
<取材・文/倉本菜生>

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