博多駅前女性刺殺、容疑者を殺人罪などで起訴 福岡地検

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福岡市博多区のJR博多駅近くの路上で福岡県那珂川(なかがわ)市の会社員、川野美樹さん(当時38歳)が刺殺された事件で、福岡地検は8日、元交際相手の飲食店従業員、寺内進容疑者(31)=博多区=を殺人罪と銃刀法違反で起訴した。争点や証拠を絞り込む公判前整理手続きを経て、裁判員裁判で審理される。
当初は復縁を求めるぐらいが…突然の凶行なぜ 起訴状によると、寺内被告は1月16日午後6時15分ごろ、博多駅近くの路上で、川野さんの頭や胸などを包丁(刃渡り約24センチ)で多数回突き刺し、失血死させたなどとしている。地検は認否を明らかにしていない。

捜査関係者によると、寺内被告は事件後に行方不明となったが、同18日に博多区内の路上で警察官が発見。所持していた刃物を鑑定した結果、付着していた血液から川野さんと同じDNA型が検出された。刃物の形状は川野さんの傷の形と矛盾せず、被告も「この刃物を使って刺した」と供述していた。 また、寺内被告は「(事件直前に)川野さんと口論となり『警察を呼ぶ』と言われたので刺した」と説明していた。周辺の防犯カメラには2人が並んで歩き、向かい合って少し話をした後、川野さんが突然押し倒されて馬乗りのまま刃物で襲われた状況が記録され、供述との矛盾はなかった。 地検はこれらの複数の証拠を基に、寺内被告を起訴できると判断したとみられる。供述内容などから刑事責任を問えると判断したとみられ、専門家による精神鑑定は実施しなかった。 県警によると、2人は同じ系列の飲食店に勤めていたのをきっかけに出会い、22年春ごろから交際。約半年後に関係が悪化し、川野さんが県警に「別れを告げても応じてくれない」などと繰り返し相談をしていた。県警は同11月、ストーカー規制法に基づき、つきまとい行為などを禁じる緊急禁止命令を出していた。 県警捜査本部は同法違反容疑についても、立件を視野に捜査を続けている。【平塚雄太、佐藤緑平、河慧琳】
起訴状によると、寺内被告は1月16日午後6時15分ごろ、博多駅近くの路上で、川野さんの頭や胸などを包丁(刃渡り約24センチ)で多数回突き刺し、失血死させたなどとしている。地検は認否を明らかにしていない。
捜査関係者によると、寺内被告は事件後に行方不明となったが、同18日に博多区内の路上で警察官が発見。所持していた刃物を鑑定した結果、付着していた血液から川野さんと同じDNA型が検出された。刃物の形状は川野さんの傷の形と矛盾せず、被告も「この刃物を使って刺した」と供述していた。
また、寺内被告は「(事件直前に)川野さんと口論となり『警察を呼ぶ』と言われたので刺した」と説明していた。周辺の防犯カメラには2人が並んで歩き、向かい合って少し話をした後、川野さんが突然押し倒されて馬乗りのまま刃物で襲われた状況が記録され、供述との矛盾はなかった。
地検はこれらの複数の証拠を基に、寺内被告を起訴できると判断したとみられる。供述内容などから刑事責任を問えると判断したとみられ、専門家による精神鑑定は実施しなかった。
県警によると、2人は同じ系列の飲食店に勤めていたのをきっかけに出会い、22年春ごろから交際。約半年後に関係が悪化し、川野さんが県警に「別れを告げても応じてくれない」などと繰り返し相談をしていた。県警は同11月、ストーカー規制法に基づき、つきまとい行為などを禁じる緊急禁止命令を出していた。
県警捜査本部は同法違反容疑についても、立件を視野に捜査を続けている。【平塚雄太、佐藤緑平、河慧琳】

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