「いのちより大切な仕事ない」=電通社員自殺7年で母が手記

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広告大手電通の新入社員だった高橋まつりさん=当時(24)=の過労自殺から7年となる25日、母幸美さん(59)が手記を公表した。
過労死や長時間労働に伴う疾病は増加しているとし、「いのちより大切な仕事はない。経営者は生き生きと健康に働ける環境を整備する義務がある」と強調した。
手記は「まつりがいない、静かなクリスマスです」と始まり、生きていたら31歳になっていたとしのんだ。「『お母さん大好き』と言って抱きしめてくれたあの温もりを私は決して忘れることはありません」とつづった。
長時間労働を防ぐ取り組みを国に求めたほか、過労死で社員が亡くなった企業には原因究明と再発防止を要請。「働いている人はどうかぎりぎりまで我慢しないでSOSを出してください。大切な家族が苦しんでいたとしたら、まつりのことを思い出して全力で守ってください」と訴えた。
現在はがんで闘病中だが、「これから元気になって、誰もが安心して働き、若者たちが希望を持って人生をおくれる国になるよう、まつりと共に力を尽くしていく」と結んだ。

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