「すごく意地悪な表情」万引きGメンが明かした“万引きがバレる人の共通点”

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「私を犯罪者呼ばわりするのか!」1つ間違えれば“人権侵害”のリスクも…万引きGメンが「絶対にやってはいけない致命的ミス」 から続く
防犯対策のプロフェッショナルである日南休実氏が、万引きがバレる人の特徴を解説。万引きをする人の共通点はいったい? 新刊『万引きGメンの憂鬱』より一部抜粋してお届けする。(全3回の2回目/#1、#3を読む)
【画像あり】万引きをする人は「表情」でわかる
万引きGメンが教えてくれた「万引きする人の表情」とは? 写真はイメージです getty
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万引きGメンはどうやって容疑者を発見しているのでしょう?
いろんなGメンに話を聞いた結果、やり方は人によって異なるようです。とにかく店内をぐるぐる歩き回って怪しい人物を探す人、じっと一ヶ所に留まって店内を見守る人……方法は人それぞれですが、それでも彼女たちが口をそろえて言うのは、不審な人物は一般のお客さんに紛れていても浮き上がって見えるということです。行動に不自然なところがあったり、怪しい雰囲気が立ち昇っていたりすると言います。
たとえばあるGメンはエコバッグの位置をチェックしていました。エコバッグをカバンの中にしまっていたり、カートの下に入れている人は、まず心配する必要がありません。注意するのはカートの上にエコバッグの口を開けたまま置いている人です。
こういう人はカートに商品を入れながら、お店の死角に入ったところで、その商品をこっそりエコバッグの中に隠そうとしている可能性があります。エコバッグに入れて支払いが済んだと思わせ、そのまま店を出ていこうという魂胆です。
エコバッグに関しては、商品を覆い隠すようにカート上にかぶせている人も要注意です。これも商品を見えないようにして、死角でエコバッグに入れようとしている場合があります。このようにエコバッグをどこに置いているか、口を開けて入れやすい状態にしていないかということをGメンは綿密にチェックしています。
これと同様に、カゴの中の商品の入れ方に注意しているGメンもいました。棚から取った商品をカートの手前に置こうとする人は、マイバッグに素早く入れやすい状態を作り出そうとしているとも考えられます。カートに入れた商品を通路でキレイに整理整頓して、いかにもレジで支払った後のように偽装する犯人もいます。
やはり多くの場合、万引き犯は一般客と違って挙動不審であるようです。先ほどから何度も出ている、人気のない通路を探してキョロキョロしている人、店員がどこにいるのか確認しようとキョロキョロしている人は、そのキョロキョロの時点であからさまに怪しい雰囲気を漂わせています。 また、値段を見ずに商品をどんどんカートに入れている人も容疑が疑われる人です。多くの人は一つ一つ値段をチェックしながら買い物をするのが通常です。しかし大量窃盗を目的にしている人は商品を吟味することなく、松坂牛やビールといった高額商品をかたっぱしからカートに入れていきます。しかも同じものを何個も何個も。彼らはやはり一般の買い物客とは異なる雰囲気を放っているものです。 そういう意味では買い物用のメモを持って商品を選んでいる人は安全な存在に見えます。ですがこれも万引きの悪質化か、そのメモがカモフラージュという場合もゼロではありません。商品を見ているフリをして、店員の位置や店内の人通りをチェックしているのではないか?――Gメンの中には買い物客の視線の動きで怪しい人物を特定している人もいます。万引きをする瞬間、人は同じ顔になる あまりGメンの手の内を明かしてしまうと、営業妨害として訴えられてしまうかもしれないのでこのあたりにしておきましょう(笑)。ただ、彼女たちが話した言葉で非常に印象的だったものがあります。これは互いに接点のない何人かのGメンが異口同音に言ったので、きっと真実なのだと思います。 それは子どもでも老人でも、万引きをする人は万引きをする瞬間、同じ顔になるということです。 ある人は、それは目が鋭くなって、すごく意地悪な表情なのだと言いました。猜疑心と罪悪感と欲望の狭間でいざ悪事に手を染めた瞬間、人は誰もが同じ“悪い顔”になるというのはなかなかゾッとする真実だと思いませんか? 万引きGメンはそうした人の負の側面を見つめ続けている存在なのです。「わしが謝ればいいんだろう!」捕まった後に逆ギレする老人も…実は若者よりタチが悪い「万引き老人」たちの暴虐 へ続く(日南休 実)
やはり多くの場合、万引き犯は一般客と違って挙動不審であるようです。先ほどから何度も出ている、人気のない通路を探してキョロキョロしている人、店員がどこにいるのか確認しようとキョロキョロしている人は、そのキョロキョロの時点であからさまに怪しい雰囲気を漂わせています。
また、値段を見ずに商品をどんどんカートに入れている人も容疑が疑われる人です。多くの人は一つ一つ値段をチェックしながら買い物をするのが通常です。しかし大量窃盗を目的にしている人は商品を吟味することなく、松坂牛やビールといった高額商品をかたっぱしからカートに入れていきます。しかも同じものを何個も何個も。彼らはやはり一般の買い物客とは異なる雰囲気を放っているものです。
そういう意味では買い物用のメモを持って商品を選んでいる人は安全な存在に見えます。ですがこれも万引きの悪質化か、そのメモがカモフラージュという場合もゼロではありません。商品を見ているフリをして、店員の位置や店内の人通りをチェックしているのではないか?――Gメンの中には買い物客の視線の動きで怪しい人物を特定している人もいます。
あまりGメンの手の内を明かしてしまうと、営業妨害として訴えられてしまうかもしれないのでこのあたりにしておきましょう(笑)。ただ、彼女たちが話した言葉で非常に印象的だったものがあります。これは互いに接点のない何人かのGメンが異口同音に言ったので、きっと真実なのだと思います。
それは子どもでも老人でも、万引きをする人は万引きをする瞬間、同じ顔になるということです。
ある人は、それは目が鋭くなって、すごく意地悪な表情なのだと言いました。猜疑心と罪悪感と欲望の狭間でいざ悪事に手を染めた瞬間、人は誰もが同じ“悪い顔”になるというのはなかなかゾッとする真実だと思いませんか?
万引きGメンはそうした人の負の側面を見つめ続けている存在なのです。
「わしが謝ればいいんだろう!」捕まった後に逆ギレする老人も…実は若者よりタチが悪い「万引き老人」たちの暴虐 へ続く
(日南休 実)

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