高市内閣「二人の女性大臣」片山財務相&小野田経済安保担当相が″諸刃の剣″となる

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「NHKをぶっこわ~~す!」
と右こぶしを握り締め、N国党党首・立花孝志氏のお決まりのポーズ! ある参議院議員の事務所で、新たに経済安保担当大臣に就任した小野田紀美氏(42)は満面の笑みでモノマネをキメたそうだ。
10月27日、大臣就任の挨拶回りを行っていた小野田氏は、旧知の議員から「テレビで取り上げられていますね」と声をかけられるや、冒頭のパフォーマンスを見せた後に「私、NHKが嫌いだからテレビ持ってなくて、見てないんですよ。取材依頼が来たらどうしたらいいんでしょう~~」と続け、笑いを誘うのだった。
そんな最年少閣僚・小野田氏の抜擢も話題となった高市早苗首相(64)率いる新政権が、船出から大きな期待を寄せられている。読売新聞が21日から22日にかけて行った世論調査では支持率71%を記録。これは歴代5位となる高水準である。
10月28日にはトランプ大統領(79)を迎えての日米首脳会談を滞りなく終えた高市首相。順調な航海を続けているように見えるが、不安材料は身内に潜んでいるかもしれない。そう指摘するのは時事通信解説委員の山田惠資氏だ。
「今後の臨時国会では、高市さんが維新と連立を組むために丸呑みした議員定数削減法案や喫緊の課題である物価高対策などについて、野党から厳しく追及されるでしょう。そんな中、閣僚の中でターゲットになりそうなのが小野田さんです。『強気で熱くなりやすい』ともっぱらの評判で、野党が失言を狙って執拗な″口撃″をしてくる可能性があります」
’22年の参院選に岡山選挙区から出馬した際、SNSで「選挙は他党の推薦ありきでやるのではなく、それぞれ自由にやるのが自然」などと投稿し、公明党からの支援を突っぱねた小野田氏。公明党は対立候補に組織票を寄せたが、結果は18万票の大差をつけての圧勝。この革新的な勝利を経て、付いたアダ名は″岡山のジャンヌ・ダルク″。そんな彼女の党内評を自民党ベテラン秘書が耳打ちする。
「コロナ禍で『指定感染症になれば治療費は公費になる。それ目当てで日本に来る者が現れる』と訴えて″外国人差別を助長する″として非難された。’18年には自身のSNSに突然『国民の義務は勤労、納税、教育。義務を果たしていれば権利を主張して良い』といった趣旨の投稿をして物議を醸したこともあります。歯に衣着せぬ物言いと高い行動力が魅力ですが、一度嫌いと決めたら徹底して排除してしまうのがダメなところ。新人時代からメディア嫌いで、大臣就任初日の会見も、取材を拒否しています。記者の後ろには読者や視聴者がいるわけで、それなりに関係を築くのは必要なこと。ただ、本人が聞く耳を持たない」
本誌記者も7月の両院議員懇談会で名刺を渡したが、一瞥するや眉間にシワを寄せ、「う~~ん、いらないかな」と受け取りを拒否した。SNSでも批判的なメディアや一般人をブロックしまくっている。前出の秘書は、「嫌いな人に頭を下げてでも、政策実現を第一にやっていくのが政治家というもの。その胆力がない」とバッサリ切り捨てる。
高市政権のアキレス腱はもう一つある。片山さつき財務大臣(66)は、能力は評価されながらも、小野田氏とは別の懸念があるという。自民党中堅議員が語る。
「東大時代は読モ経験があり、永田町のマドンナと言われていた片山さん。しかしその裏ではパワハラ気質で有名だったそうです。財務省出身ですが、省内で引き継がれる歴代パワハラ番付表に主計官時代は『前頭筆頭』、退官後は殿堂入りとなる『おかみさん』として載っている。当時はペットボトルを投げつけることが日常茶飯事だったと聞きます」
’22年に度重なる無断欠席で所属する二階派から退会勧告を受けたことは記憶に新しい。外交防衛委員長時代の’15年には2ヵ月連続で理事会に遅刻し涙を流して謝罪したり、’18年には四国を「離れ小島」と呼んで批判を浴びたりと、お騒がせ議員として名を轟かせたのは周知の通りだ。
「新川浩嗣事務次官や宇波弘貴主計局長は後輩で、タメ口で窘(たしな)めるなど財務省と渡りあえる腕力はある。ただ、″ちゃん付けハラスメント″が話題になる昨今において、男性を『君付け』で呼ぶなど価値観のアップデートはできていない。今に足を掬(すく)われるんじゃないかと周囲はヒヤヒヤしています」(前出・ベテラン秘書)
史上初の女性首相を支えるキレキレの凛々しき能臣二人。″諸刃の剣″の扱い方を間違えれば、血を流すのは高市政権となるだろう。
『FRIDAY』2025年11月14日・21日合併号より

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