10月から厳格化される「外免切替」! 外国人が簡単に日本の免許を取得できる現状 事故も多数発生! 一体どう変わる?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「外国人が簡単に日本の運転免許を取得できる」などと問題が指摘される「外免切替(がいめんきりかえ)」ですが、2025年10月1日からその手続きが厳格化されます。
一体どのように変わるのでしょうか。
【画像】「すげぇぇぇぇ!」これが超激レアな「最強の免許」です(22枚)
近年、外国人運転者による重大事故が相次いでいます。たとえば今年5月、埼玉県三郷市で中国籍の男が運転するクルマが下校中の小学生の列に突っ込み、児童4人にケガをさせた後、逃走するというひき逃げ事件が発生しました。
なお運転手の男は飲酒しており、助手席にいたもう一人の中国籍の男も飲酒運転を知りながら同乗していました。
さらに同月には、ペルー国籍の男が三重県の新名神高速道路をクルマで逆走し、周囲のクルマの通行を妨害して事故を起こさせた上、計6人にケガを負わせたにもかかわらず現場から逃走する事案も発生しています。このペルー国籍の男も飲酒運転をしていました。
実はこれらの事案に共通しているのが、運転手が外免切替によって日本の運転免許証を取得していたという点です。
外免切替とは、外国の運転免許証を日本の運転免許証に切り替える手続きのことで、2024年中は外免切替によって日本の運転免許証を取得した外国人が7万5905人と過去最多でした。
そもそも大前提として、外国人が日本で車両を運転するためには次のいずれかの運転免許証を所持していなければなりません。
ーーー●1.日本の運転免許証●2.ジュネーブ条約に基づく国際運転免許証 アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダなどが対象●3.日本と同等レベルの免許制度を有している国または地域の運転免許証(大使館や領事館、JAFなどが作成した日本語の翻訳文が添付されているものに限る) スイス、ドイツ、フランス、ベルギー、モナコ公国、台湾が対象ーーー
ただし上記2や3の運転免許証は、日本に上陸した日から1年間または運転免許証の有効期間のいずれか短い期間までという限られた期間しか運転ができません。
加えて、上記2や3に当てはまらない国・地域の外国人が日本で運転をする場合は、日本の運転免許証を新たに取得する必要があります。
このような事情から、外免切替の手続きをおこなう外国人は年々増加傾向にあります。
外免切替の手続きは基本的に、書類審査、適性試験、知識確認、技能確認という流れでおこなわれ、日本の交通ルールを問う知識確認に合格すると、運転技術をチェックする技能確認の試験に進める仕組みです。そして技能確認に合格すれば、日本の運転免許証が交付されます。
しかし外免切替の制度をめぐってはこれまで、「手続きや試験が簡単すぎて、外国人が容易に日本の運転免許を取得できてしまう」「外国人優遇ではないか」などの指摘が多く寄せられてきました。
実際のところ、書類審査に関しては観光客のような短期滞在の外国人であっても「パスポート」と「一時滞在証明書」という書類があれば外免切替の申請ができる驚きの実態があります。そのため、滞在先のホテルを住所地として日本の運転免許証を取得する外国人も後を絶ちません。
また知識確認については問題がイラスト・○×形式で10問しか出題されない上、わずか7問以上正解で合格できるという緩さであるほか、外国人は試験を日本語以外の20数か国の言語で受験できます。
このような外国人優遇ともいえる手続き内容に対しては国民からたくさんの批判の声が上がり、また外国人運転者による重大事故の多発もあって、警察庁は今年10月1日から外免切替の手続きを厳格化する方針を示しています。
具体的には書類審査の際、外国人に原則として「住民票の写し」を提出させることとし、日本に居住していない外国人観光客が手続きできないようにします。知識確認ではイラスト問題を廃止するほか問題数を10問から50問まで増やし、合格基準を90%以上(45問以上で合格)に引き上げるということです。
そのほか技能確認に関しても、横断歩道を通過する際の課題を追加したり、合図不履行や右左折方法違反などの採点を厳格化したりすることが明らかにされています。
※ ※ ※
外免切替の手続きの厳格化に対してはSNS上で「政府の対応が遅すぎる」「日本語で、日本人と同じテストを受けさせろ」といった厳しい声が上がっています。
また「厳格化するのは良いことだけど、これまでの『外免切替』による免許取得者にも再度受験させてほしい」「今までの外国人を野放しにしないで」などの意見も聞かれました。
10月からの制度厳格化により、今後外免切替者の数がどのように変化するのか、また外国人運転者による事故の抑止につながるのかなど、その影響に注目が集まっています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。