「料理人の本能として美しいもみじを…」京都ミシュラン二つ星の名店が“もみじ泥棒” 建仁寺から枝ごと切り出す姿防犯カメラに

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寺の木によじ登ろうとする2人組の男。防犯カメラが捉えたのは、もみじ泥棒の一部始終だった。
盗んだもみじは、何に使われたのか?
被害に遭った寺の関係者は「(犯人が)自身の料理店の名前を言っていたそうです。(もみじは)料理の飾りの一部に使っていたのでは」と話す。
被害に遭ったのは、今まさに紅葉の見ごろを迎えている、京都最古の禅寺・建仁寺。
11月18日午後10時半ごろ、誰もいない寺の駐車場に2人組が現れた。
2人は、スマホを照明代わりにして、あたりを物色し始めた。
すぐに狙いをつけたのは、1本のもみじの木。
1人が柵によじ登ると、持っていたリュックの中から、高い枝を切るハサミのようなものを取り出した。
次の瞬間、枝が切り落とされると…
下にいた男がキャッチ。
2人組は盗みの連携プレーで、次々ともみじの枝をカットして持ち出そうとしていたのだ。
そこへ、駐車場の利用者がたまたま通りかかり、2人の行動を不審に思って声をかけた。
その際、袋の中にもみじの枝が入っていたため、通報したという。
被害に遭った寺の、臨済宗建仁寺派・浅野俊道内務部長は、「おそらく、鋭利な刃物で切ったのかな。怖かった、本当に信じられない」と話した。
切断されたもみじの枝は、あわせて5本。
その信じがたい行為に及んだ2人組の男は、ミシュランガイドで二つ星に輝いた、京都祇園にある日本料理店の従業員だった。
寺の職員は数日前にも、もみじの枝を切ろうとする男を発見。男はその際にも、同じ店の名前を口にしたという。
日本料理の名店の従業員が、料理に添えるために寺のもみじを盗むという、まさかの事件。店側は「料理人の本能として、美しいもみじを使いたくなった」と説明。
2人組の男が働く日本料理店の関係者は、「僕ら料理人ですので、お皿の上に日本の京都の四季を織り込もうというのは、本能としてもっていますので、今回、寺から盗もうという気持ちがわいた時点で、良くないと思っております。とても反省することです」と述べた。
被害に遭った寺は、もみじの木の切断行為に心を痛めている。
建仁寺の浅野内務部長は「もみじは、参拝者の心の癒やしになっているわけです。それをこういうふうに傷つける行為は、本当に信じがたく悲しい」と話す。
寺は、警察に被害届を提出したという。
(「イット!」11月30日放送より)

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