大手商社・広告・コンサル…就活替え玉受検、有名企業を列挙して「成功実績」アピール

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就職採用のウェブテストの「替え玉受検」事件で、私電磁的記録不正作出・同供用容疑で警視庁に逮捕された関西電力社員の田中信人容疑者(28)(大阪市北区大淀南)がSNSで有名企業の名前を列挙し、テストの「合格」をアピールしていたことがわかった。
警視庁は22日、田中容疑者に替え玉受検を依頼した東京都在住の大学4年の女子学生(22)を同容疑で書類送検。田中容疑者が約4年前から4000件以上の替え玉を請け負い、約1000万円の報酬を得たとみて調べている。
警視庁幹部によると、田中容疑者は京都大出身で、大学院時代に友人と共に替え玉受検を開始した。数年前からはツイッターで「京都大学院卒、ウェブテスト請け負い経験4年」「通過率95%以上」などと宣伝。替え玉受検の成功実績として大手商社や広告会社、外資系コンサルタント会社などの社名を挙げ、就活生から1件2000円で受検を請け負っていた。
逮捕容疑は、4月2日、女子学生のIDやパスワードを使用し、大手クレジットカード会社が新卒採用向けにウェブ上で実施した適性検査を不正に受検した疑い。調べに容疑を認め、「学生から感謝されてやりがいを感じていた。学生や企業には悪いことをした」と供述している。
女子学生は田中容疑者に大手商社や銀行など計23社分の受検を依頼し、約10万円を支払っていた。一部は適性検査を通過したが、捜査で不正が発覚したため途中で選考を辞退した。任意の調べに、女子学生は「自力でウェブテストを受けても不採用が続いたので、替え玉を依頼した」と話しているという。

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