「電気ついてるよ~」じゃないよ!“敷地内同居”の義父母にウンザリする38歳嫁の本音とは…

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たとえ距離感が近かったとしても、夫の両親と自分たち家族は別世帯。岡田夏子さん(仮名・38歳)は、そんな意識を持っているからこそ、何かと日常に介入してくる義父母にイライラしています。

「友達に話すと『嫌われてるよりマシだよ』と言われることもありますが、私にとって義父母の気遣いはありがた迷惑でしかないんです」

◆意外とアリだと思えた時期もあった敷地内同居

夏子さんは、7年前に結婚。結婚後すぐに息子さんを授かり、2年前、夫の実家の敷地内に一軒家を建てました。当初、夏子さんは敷地内同居には反対だったそう。二世帯住宅ではないとはいえ、義父母と距離感が近い生活は息苦しいものであるように思えたからです。

「でも、夫から老後のこともあるし、実家の近くに家を構えたいと言われて……。どれだけ話し合ってもらちが明かず、夫婦仲もギクシャクしてきたので、自分はお義母さんたちの介護はしないという条件で渋々、承諾したんです」

不満を抱えながらスタートした敷地内同居でしたが、当初、夏子さんは「思っていたよりもいいかも……」と感じたそう。義父母は息子さんの遊び相手になってくれ、残業時には息子さんだけでなく、夏子さんたちのご飯も作ってくれたため、助かったのです。

「意外と敷地内同居もアリだなと思いました。自分もラクできるし、義父母は私の意見を聞いた上で息子の面倒を見てくれていたので、ありがたかったです」

◆日常生活に介入…義父母の“ありがた迷惑”な気遣い

しかし、交流を深める中では義父母との間にあった境界線が薄れていき、平和な日常は少しずつ変化していきます。

初めに夏子さんがモヤっとしたのは、自分たちで食事が用意できる休日に義父母が夕食のおかずを持ってきたことでした。

「その日は息子にリクエストされたメニューを作っていましたが、義母が大量のポテトサラダを持ってきて……。結局、余ってしまい、翌日の献立も変更しなければならなくなったのでストレスを感じました」

また、雪が降った日には義父が勝手に夏子さんの車の除雪作業を行ったそう。新車を購入したばかり夏子さんは他人に無断で車を触られたことへの怒りを、どこにぶつければいいのかと悩みました。

「義父の除雪によるものとは言い切れませんが、車には傷も少しついていました……。義父は昔の知識で、フロントガラスにお湯をかけるので、それもやめてほしかったです」

夏子さんは、そうしたモヤモヤを夫に話し、角が立たないように伝えてもらいましたが、自分たちの行動が迷惑だと思っていない義父母からは「遠慮しなくていいから」と返されてしまいました。

◆電気消し忘れを家族LINEで指摘される日々…

その後も、義父母の干渉はエスカレート。部屋の電気を消し忘れたときには、義母からの要望で新居を建てた際に作った家族のグループLINEに「電気ついてるよ~!」とのメッセージが届くように……。夏子さんは常に監視されているような気がして、落ち着けません。

また、義父母は孫とより交流を深めようとするようになったそう。以前は夏子さんの意見を優先し、あくまでも両親が面倒見られないときだけサポート役に徹してくれていましたが、今では自分たちが世話を焼きたいと思ったときに息子さんと関わるのです。

「義母は平日でも『今日はおばあちゃんたちと寝ようか』と息子に言います。学校がある日は、バタバタするのでやめてほしい。義父は以前、私に言わず、息子を勝手にスーパーへ連れ出したことがあります。玄関の鍵が開いたまま息子がいなくなっていたので、仕事から帰宅した私はすごく焦りました」

そんなモヤモヤを夏子さんは夫に相談していますが、「かわいがってくれてるんだから少しは大目に見てあげよう」と言われてしまうそう。なぜ、誰も気持ちを分かってくれないのか。どうして夫は、妻よりも義父母の味方になるのか……。心の中にある怒りはどんどん膨れが上がっていき、最近では夫婦仲も悪くなってしまいました。

「人って、してもらったこと全部にありがとうって言わないといけないんでしょうか。ありがた迷惑なことに対して素直に、やめてほしいと言うのはダメな大人なんでしょうか……」

夫が頼りにならない今、夏子さんは義父母へ直接伝えるという最終手段をいつ行おうかと悩んでいます。

二世帯住宅ほど近くはないけれど、快適な距離感を保ちにくくもある敷地内同居。夏子さんの穏やかな日々は、いつになれば戻ってくるのでしょうか。
<取材・文/古川諭香>

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