ジェンダーレスなアパレルウェアが増える昨今だが、女性向けのお店で働く人に取材をすると、頻繁に来店する男性客にはさまざまなタイプがいるのだという。
【写真】この記事の写真を見る(2枚)
写真はイメージ graphica/イメーシマート
都内アパレル店で働く、山井理恵さん(23歳・仮名)はキャバクラに通う中年男性を接客したことがあるという。
「キャバクラの女の子へのプレゼントを物色するおじさんはよく見ますね。でも、『これ明日取りに来るから、プレゼント用で包んでおいて』って言ったくせに来ない人も多いです。文句を言いながら、スタッフは包装を解いてますよ。逆に、パパ活らしき女の子と来ている男性は一緒に買い物することがほとんどです」
ただ、やってくるのは購入目的の男性だけではない。山井さんはセクハラ客について嘆く。
「『彼女に靴をプレゼントしたいから、お姉さん試着してよ』と言われて、私が前屈みになると開いた胸元を見てくる人もいますし、『胸大きいね』などとセクハラ発言してくる人もいます。それで結局買わないんだから、ムカつきますよね。あとは、女性と話したいだけの人もいますよ。最初はプレゼント用だと言って商品について質問してくるけど、結局最後は自分の話をして買わずに帰るみたいな。そんなに話したいなら、カネ払ってキャバクラ行けって感じ」
村瀬千枝さん(27歳・仮名)が勤務する女性向けアパレルショップには、一風変わった太客がいる。
「50代ぐらいのユージさん(仮名)という男性は、自分で着る用に毎回同じようなトップスを買っていきます。3~4カ月に1回、季節ごとの来店ペースで、必ず買ってくれるのでいいお客さんではあるんですけど、お客さんには若い女の子が多いため、ユージさんが来るとリラックスして買い物できない雰囲気になってしまうことがたまにあります。お店側としてはどう対応すればいいのか、模索しているところです」
女性店員に試着を求めたり、セクハラ発言をしてくる“ヤバい客”。本人に自覚はないのかもしれないが、スタッフからするとおそろしい迷惑行為でしかないだろう。
(清談社)