立花孝志氏襲撃犯を送検 警視庁は現場にいた警察官の対応に不手際があったと認める

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東京地検は4日、NHKから国民を守る党の立花孝志党首をナタで襲撃し、殺人未遂と銃刀法違反の罪で無職宮西詩音容疑者(30)を送検した。一方、警視庁は現場にいた警察官が同容疑者をすぐに確保せずに批判を浴びていたことで、対応に不手際があったことを認めた。
立花氏は先月14日、経産省前の路上で撮影会を行っていた際、同容疑者にナタで切りつけられ、側頭部や首などに全治1か月の重傷を負った。同容疑者は2度目に切り付けようとした際、近くにいた男性Aさんに取り押さえられていた。この時、現場には制服警察官4人がいた。立花氏を警護していたわけではなく、財務省解体デモで多くの人が集まっていたことで雑踏警備に当たっていた。
事件発生後、1人の警察官は立花氏に付き添ったが、他の3人はそのまま交通整理を続け、容疑者を確保しなかったことや凶器を路上に放置したままだったことで、警察OBやネット上では「立っているだけのカカシか」「警察がいる意味がない」と批判が殺到していた。
今週にはAさんが一部メディアに取り押さえた際にナタで太もも裏を切られ、3針縫ったことなどを明かしていた。本紙にも「(取り押さえている最中に)警察の人が目の前に立っていて、自分がケガしたと分かってから『すいません、代わってくれませんか』と言ったんですが、なにかお茶を濁された」と証言。結局、Aさんが容疑者を別の署員に引き渡したのは襲撃から6分後だった。
警視庁はこの日、現場にいた警備課長ら4人が速やかに容疑者を確保すべきだったとの見解を明らかにした。警視庁全署にも同種事案が発生した場合には容疑者の制圧や適切な現場指揮に当たるように再発防止策を指示した。1日に個人や少人数でテロに走るローン・オフェンダー対策の公安3課を新設させたばかりだが、事後の対応がおろそかでは立つ瀬がなく、対応を迫られる形となった。

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