開幕まで残りわずかとなった大阪・関西万博だが、発売された万博の公式ガイドブックに不手際が続々発覚。完成途中のイラストが掲載され、手がけたイラストレーターは怒りの声をあげた。また、初歩的な誤植や旗の誤表記なども明らかになっている。
開幕まで2週間あまりとなった大阪・関西万博。
これに先立ち、万博の公式ガイドブックの発売が開始されましたが、その中身に「こんな事30年描いてきて初めてです!」と憤る声が。
こう投稿したのはガイドブックで“未来都市”のイラストを手掛けた青山邦彦さん。完成作品とは異なる途中段階のものを掲載されたと話す。
絵本作家・青山邦彦さん:完成させる何日か前にそのとき進んでいる状態で、スマホで画像を撮って(確認用に)編集部に送ったのを、多分それがそのまま印刷されてしまったんだと。塗ってないところたくさんありましたから。
本来ガイドブックに載せるはずだったイラストと比較すると、画面のほぼ中央にある特徴的な黄色い飛行機は無色のまま。
窓が細かく描かれているはずのビルの壁面ものっぺり。
そして街のあちこちにあるソーラーパネルはガイドブックでは、無いように見える。
イラストを手掛けた青山さんがこの状況を知ったのは、書店でたまたまガイドブックを手にした時だ。
青山さんは「未完成な絵の上に、私の名前だけははっきり書かれていて、もう本当に体が凍りつく思いでした」と話す。
訴えを知った大阪府の吉村知事はおわびをした上で、真摯に対応すると釈明。
大阪府・吉村知事:ここは本当に(作家の方に)おわびするしかないと思います。どういう理由でこうなったかまではわかりませんけど、それはあってはならないこと。
しかし、この公式ガイドブックには他にも、いくつかの不体裁が。
「走りながら」とすべきところを「走りならが」と表記。
さらに、国連のパビリオンを紹介するページでは水色の国際連合旗を使うべきところを違うものを掲載。
発行元のJTBパブリッシングが先週、おわびと訂正を行った。
新たに発覚したイラストの誤掲載。28日、日本国際博覧会協会とJTBパブリッシングは、完成イラストを記載した訂正表の差し込みを行い、重版の際には完成したイラストに差し替えるとしている。(「イット!」3月28日放送より)