〈やば〉〈最上刺された〉〈嘘やろ〉騒然とする動画のコメント欄。画面には、血まみれの女性が地面に横たわり、虚ろな表情を浮かべている──。
【写真】佐藤愛里さん（22）が住んでいたアパート 「ギャーッ！ 助けて！！」叫び声が響いた実際の事件現場
3月11日午前、佐藤愛里さん（22）が東京・高田馬場の路上で刺殺された事件。佐藤さんは、「最上あい」名義で動画配信者として活動しており、刃物を持った男に襲われたのは、まさに動画配信の真っ最中だった。
まもなく警察が現場に駆けつけて、栃木県の職業不詳・高野健一容疑者（42）が現行犯逮捕された。
「高野容疑者は警察の調べに対して、『女性に200万円を超える額を貸しているが、返してもらえないため犯行する決心をした』と話しています。2021年12月頃、被害者の配信を見たのをきっかけに出会い、翌年にはいろいろな理由で助けを求める被害者にお金を貸す関係になったと供述しています。
昨年1月、高野容疑者が栃木県警に金銭トラブルについて相談していた記録も残っているそうです」（全国紙社会部記者）
佐藤さんは、ライブ配信アプリ「ふわっち」で2600人以上のフォロワーを抱える人気配信者で、事件当日、「山手線徒歩1周」企画を行っていた。警視庁によると、高野容疑者は、「事件前日、被害者が山手線1周企画をすると配信で見たので、当日の朝に上京して、ライブ配信を見て、被害者を発見して犯行に及んだ」と供述しているという。
佐藤さんが襲撃を受けた直後、まさに動画を視聴していたファンが語る。
「『助けて！』と急にバタバタした感じになったと思ったら、顔中血まみれで、地面に横たわる最上さんが画面に映りました。髪は乱れ、ほとんど白目をむいているような状態でした。最上さんはあまりに酷い状態で……言葉を失いました。マスクをつけた見知らぬ男性も映りましたが、自分も含め視聴者は全く事態が飲み込めずにいました。
その後、警察が到着し、『あなたがこれで刺したのね？ 被疑者確保。被害者、一見して死んでおります』という声がしました」
ファンの間では、かねてより“最上あいは金銭トラブルを抱えている”と噂になっていたという。また別のファンの男性が証言する。
「自分は1年ほど前から最上さんの配信を見るようになりました。最上さんはストーカーに悩まされているようなことを口にしていましたが、僕より古参のファンから『実際はこういう事情らしい』と彼女についての噂を教えてもらいました。
噂とは、『40万円ほど投げ銭をしたファンに対して、最上さんが個人的に連絡を取り、そこからリアルでお金を借りる関係になった』というものです。『財布を忘れてしまった』や『生活費が足りない』といった名目でたびたびお金を借りて、金銭トラブルに発展したと聞いています」
宇都宮地方裁判所には、2023年12月、「原告・高野健一」「被告・佐藤愛里」として、「被告は原告に対し、2514800円及びこれに対する令和5年12月8日から支払済みまで年3%の割合による金員を支払え」と命ずる判決の記録が残っている。
高野容疑者の近況を知る人物によると、「安定した収入がなく、生活は困窮していた」という。
判決が出た後も金銭トラブルは解決せず、その末に凄惨な事件が起きてしまったのだろうか。
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