小室佳代さん自伝本で際立つ“雅子さまとのシンクロ” 「損失」「人格否定」「命のスープ」…皇室を匂わせる表現が複数登場、元婚約者や金銭トラブルについては黙殺

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類例を見ない結婚──その引き金をひいた小室佳代さんの自伝本が発売された。秋篠宮家や眞子さんのエピソードは“匂わせ”にとどまったものの、関係者の背筋を凍りつかせたのは“皇后雅子さまとのシンクロ”だった──。
【写真】スキーを楽しむ小室佳代さん一家の家族写真。他、小室佳代さんの自伝本『ブランニューデイ あたらしい日』なども
春らしい薄いピンクのグラデーションがかった表紙には、『ブランニューデイ あたらしい日』という本のタイトルよりも、《小室圭さんの母が語る。》という惹句の方が目立っている。2月6日、小室佳代さんの自伝本が発売された。
《初めて胸の内を語ります。》
本の帯に書かれたその文言に、当初、宮内庁関係者は動揺を隠せないでいた。
「小室圭さんと眞子さんとの結婚のあらましを、佳代さんはすべて知っています。結婚に際しては、秋篠宮邸に足を運び、何度も秋篠宮ご夫妻とやり取りをしている。出版が公になって以降、“暴露”に近い内容もあるのではないかと、関係者は戦慄していました」
実際の内容はと言うと、佳代さんの人生の振り返りと、母目線で綴られた最愛の息子・圭さんの成長譚だ。時折、《栄養士という資格を持ち》(以下、《》内は同書より引用)という佳代さんの得意料理のレシピが、彼女の直筆イラストとともにはさみ込まれている。前出の宮内庁関係者は、わかりやすい暴露がなかったことに胸をなで下ろした半面、「別の疑念が浮かんだ」という。
「シングルマザーで子供を育て上げた人は世間にたくさんいます。にもかかわらず佳代さんが本の出版にこぎつけられた理由は、彼女が“元皇族の義母”であることにほかなりません。本を出版したこと自体が、皇室利用と言っても過言ではありません。そもそも、本の発売日に設定された2月6日は、2018年に圭さんと眞子さんの結婚関連行事の延期が発表された、その日です。そこにぶつけてくるあたり、あまりに意味深です」
ページをめくっていっても、「皇室」や「宮内庁」、「秋篠宮」といった具体的な名前は一切出てこない。眞子さんについても《息子の配偶者》《大切な人》などと表現されているだけだ。そこには配慮があったのだろう。
「しかし、直接的な言及を徹底的に回避した結果、皇室への深いシンパシーを際立たせる格好にもなっていることが、この本の興味深いところであり、不気味さを感じる部分でもあります。その対象は、眞子さんでも紀子さまでもなく、皇后雅子さまでした」(皇室ジャーナリスト)
7章構成の本書は、佳代さんの生い立ちから始まる。教育熱心な母親のもと、幼少から水泳やピアノ、書道や華道といった習い事に通った佳代さんは、大学進学に際して1つの決断をした。
《英語を駆使して社会で活躍したい、できることなら海外で暮らしてみたい》
しかし、佳代さんの父親は《女子は大学など行かなくていい》という考えで、難病に侵された母親の世話にも奔走したことで《「家事手伝い」を中心に過ごすという、学びを社会で活かすことができない、なんとも居心地の悪い独身時代を送りました》と振り返った。
「雅子さまは、英語はもちろんフランス語やドイツ語も駆使される国際派です。もともと雅子さまは外務省初の女性キャリア官僚として働かれ、国を背負う人材として将来を嘱望されていました。ご自身もそうした未来予想図を描いていたところでしたが、陛下との出会いによってその夢に見切りをつけて、皇太子妃として皇室に入られました。
周囲の影響で、目標設定を変えざるを得なかったのは、私も同じだと言いたい佳代さんの心象風景が伝わってきます」(皇室記者)
佳代さんは、そんな状況に陥っていた自身の過去について《ヤングケアラー》というキーワードを引き合いに出し、《自らの人生を犠牲にする人たち》の存在を《社会の損失になるのではないでしょうか》と論評している。
「その言葉選びに仰天しました。まさにその《損失》という言葉は、雅子さまが皇室入りした後、長く療養生活をされていた期間によく使われた言葉です。自分も雅子さまも“持てる力を発揮できない時期があった”と重ね合わせているのでしょう」(前出・皇室記者)
本書では圭さんと雅子さまとの連関まで匂い立つ。圭さんは、国際基督教大学卒業後の2014年に、三菱東京UFJ銀行(当時)に就職した。
《ありがたいことに英語力を買われて、外資系法人のお客様担当になりました》
就職当初の順風満帆な様子とは裏腹に、圭さんはわずか2年ほどで銀行を退職することになる。
《インター(編集部註:インターナショナルスクール)で多感な時期を過ごし、大学でも留学期間があるなど、思春期以降この国の環境であまり過ごしてこなかった圭にとって、日本の銀行はある意味「異文化」だった(中略)上下関係を重んじる、つがれたお酒は飲まないといけない、新人はお酌をして回る……。そのような事柄について、圭の場合は目的意識を持つことができなかった》
退職理由を、佳代さんはそう記した。
「幼少から海外生活が長かった雅子さまが、皇室入りされた当時いちばん戸惑われたのが、宮中祭祀に代表される“神事”だったといわれています。皇室特有の伝統やしきたりが、目に見えない負担となっていた。その構図は、圭さんが旧態依然とした風土の銀行になじめず退職したのと同様だと捉えているのでしょうか」(前出・皇室記者)
さらに本書には、雅子さまを強烈に意識した「決定的な一言」が登場する。前述したように、圭さんと眞子さんの結婚は延期された。背景に佳代さんと元婚約者・A氏の間で起きた金銭トラブルがあったことは自明だろう。
《メディアでは相変わらず、「ふさわしくない」と私は言われ続け、やがてそれは「人格否定」の域に達します。その辛さは、経験がおありの方にはご理解いただけることと思います》
「『人格否定』という言葉で思い出されるのは、天皇陛下の会見での『人格否定発言』以外にありません」(前出・皇室記者)
2004年、海外訪問を控えての会見で、陛下は「それまでの雅子のキャリアや、そのことに基づいた雅子の人格を否定するような動きがあったことも事実です」と吐露された。これに、宮内庁はもちろん、日本中が上を下への大騒ぎになった。
「わざわざ《経験がおありの方》と、雅子さまを示唆したうえで、自分と雅子さまがさも同じ苦しみを味わったかのような書きぶりには、開いた口がふさがりません」(前出・皇室記者)
料理が得意だという佳代さんのレシピが複数、本書では紹介されている。圭さんが好きだという具だくさんのミネストローネのページには、《命のスープ》と記している。
「皇室で『命のスープ』と言えば、美智子さまお手製のコンソメスープのことです。上皇さまやご友人が入院された際に、自ら作られたコンソメスープを携えてお見舞いをされたエピソードは有名です。美智子さまの“専売特許”である命のスープという代名詞を自らのレシピにも題したことには驚きました」(前出・皇室ジャーナリスト)
佳代さんの陶酔ともいえる、皇族方へのシンクロが書き連ねられる一方、前述した元婚約者・A氏の存在や、金銭トラブルについては一切が黙殺されている。本誌『女性セブン』はA氏に話を聞こうとしたが、代理人を通して「取材は遠慮したい」というのみだった。
佳代さんの義娘の弟である悠仁さまは、2月12日、単独で京都にお出ましになった。京都にある舞鶴引揚記念館を私的に訪問されたのだ。悠仁さまにとって、単独での地方訪問は2度目となった。
「悠仁さまは4月に筑波大学に進学されます。成年式もこの春に控えて、注目度はますます高まっていくでしょう」(別の皇室記者)
一方、姉の佳子さまにも違った形で視線が集まっている。
「佳子さまは今年1月、例年出席されてきた手話関連の2つの公務に、お出ましになりませんでした。どちらも紀子さまから引き継がれてきたものでした。非常勤職員として働かれている日本ろうあ連盟のお仕事についても、当初は週3日ほどだったものが、公務多忙を理由に週2日に減っています」(前出・別の皇室記者)
そうした公務やお務めの整理は、近い将来の慶事に向けた準備だとみる向きもある。
「そんなタイミングで佳代さんの自伝本が発売されたことに、秋篠宮さまは“なぜ大人しくしていられないのか……”とお嘆きの様子だといいます」(別の宮内庁関係者)
実際、本書には佳代さんと秋篠宮ご夫妻の断絶まで感じられるくだりもある。
「秋篠宮ご夫妻は、金銭トラブルについて国民の納得がいく説明をするよう、繰り返し小室家側に求めていました。ところが佳代さんは《諸事情により、何も発信できぬまま心を病み始めていた》と、まるで弁解の機会を与えられなかったかのように書いています。この点からも、いまだご夫妻と佳代さんとの間に遺恨があることは明白です。
そればかりか、秋篠宮ご夫妻には、この自伝本が佳代さんからの警鐘と映っているようです。自由に本を出版できることが現実になり、佳代さんがもっとほかに“切り札”を握っているようにも感じられているのではないでしょうか」(前出・別の宮内庁関係者)
清々しく「あたらしい日」を迎えることができたのは、佳代さんだけだった。
※女性セブン2025年3月6日号

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