榊英雄被告の公判で被害者が証言 「女優は監督を喜ばせてナンボだろ?」支配の過程明らかに

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女優志望の女性にわいせつな行為をしたとして、準強姦罪に問われている映画監督の榊英雄被告(54)の公判が21日、東京地裁で開かれた。この日は被害女性の証人尋問が行われた。
起訴状によると榊被告は映画監督としての立場を利用し、要求に応じなければ女優活動に支障をきたすのではないかとの不安を抱かせ抗拒不能であることに乗じ、わいせつな行為を行った。被告宅から押収されたSDカードから女性とのわいせつな動画が見つかっている。榊被告は前回の公判で「男女の関係であったことは認めますけど、抗拒不能の状態だったとは否定します」と主張していた。
被害女性は別室からリモートで証言した。女性は榊被告が監督を務めるドラマにエキストラで出演したことがきっかけで接点を持った。榊被告が現場で台本にないシーンを追加撮影するため、演じてくれる人をエキストラの中から募集。女性は「ここで手を挙げれば覚えてもらえる」と思い名乗り出たという。その後に榊被告から「お礼に食事をごちそうさせて下さい」と誘われ2人で食事をすることになった。
食事会では役に恵まれず女優として悩んでいた女性に対して榊被告は「役者として売れるためには作品に出続けなければならない。出続けるためには出してくれる人が必要だから俺が協力できるかもしれない」と助言。続けて「お前なんでもやる覚悟はあるのか」と迫り、「なんでもやります」と応じた女性をホテルに誘い性行為に及んだという。
有名な女優の名前を挙げながら「みんなこういうことをやっているんだ。お前も頑張らないとな」と声を掛け、女性に疑問を抱かせないようにした。行為中には「女優は監督を喜ばせてナンボだろ?」と監督と女優の立場を意識させていた。
女性は「女優としての力量を試されてるような感覚があった。監督の求めることに応じなければいけない上下関係があり、どんどん支配されていく感覚があった。それは今もずっと続いている」と語った。

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