オリンピックメダリストの書類送検に続き、人気お笑い芸人も警察に事情を聞かれる事態となっています。
スマートフォン1つで簡単にできてしまう“オンラインカジノ”での違法な賭博。今、日本で摘発者が急激に増えています。
捜査関係者によると、違法なオンラインカジノに関する捜査のなかで、警視庁が吉本興業の人気お笑い芸人を含む、複数の関係者から任意で事情を聴いていることが分かりました。吉本興業は、コンプライアンス違反があったとして、一部タレントの活動自粛を発表しています。
先月には、東京オリンピックの卓球男子団体で銅メダルを獲得した丹羽孝希選手が、海外のオンラインカジノのサイトで賭博した疑いで書類送検されています。暗号資産を使っていて、賭けた金額は数千万円に及ぶとみられています。
オンラインカジノにのめり込み、ギャンブルに依存する人が増えています。
警察庁によると、去年、全国で摘発された、オンラインカジノの利用者と業者は合わせて279人。統計を取り始めた2018年以降で最多となりました。特に利用者の摘発は、前の年の3倍と急増しています。
オンラインカジノは、賭博を認めている国が発行するライセンスを得て、運営されています。日本語のサイトもありますが、賭博が認められた国にいる日本人が利用する分には違法ではありません。ただ、日本国内で利用すると犯罪です。
賭博の種類はバカラやスロット、スポーツ関連など幅広くありますが、オンライン上で行われる賭博は全て犯罪です。50万円以下の罰金または科料、常習として賭博をした者は3年以下の懲役となります。
おととしのオンラインカジノの市場規模は、世界で約20兆円という推計もあります。新型コロナがまん延した時期に急激に拡大し、イギリスでも依存症が問題視されています。
考える会への相談件数はコロナ禍以降、低年齢化が進み、2023年度は2割がオンラインカジノに関するものでした。