東京都内の医療脱毛クリニックがまたしても突然閉鎖した。経営破綻が相次ぐ医療脱毛業界で今何が起きているのだろうか。被害女性は、「未施術分の代金を返金してもらいたい」と話している。
原宿や新宿など都内で3店舗を展開していた医療脱毛医院「トイトイトイクリニック」。
その経営会社が、先週金曜日の1月31日までに営業を停止し、今後自己破産する意向であることがわかった。
突然の営業停止に、SNS上では利用者とみられる人からの悲鳴が相次いでいる。
「2週間前に行ったばかりなのに信じられない」「お金は支払い済みだけど、まだコース消化していない。どうすればいいの?」
「イット!」が取材したのは、クリニックに通っていたという女性。
被害女性は「予約の連絡を入れたのが1月30日木曜日、特にここで不審な点はなかった」、「2月1日、実際に店舗に行くと、エレベーターの5階のボタンが押せないという状況になっていて」と話した。
店舗まで階段で上がってみたところ、入り口には鍵がかけられた状態だった。
ウェブサイトを確認すると、そこには「現在業務を停止しております」と表示されていた。
施術費用として、女性は約50万円をすでにクレジット払いしていたという。
被害女性は、「合計で47万5813円。9回中、6回は終わっているとすると、施術を受けてない金額でだいたい15万くらいですかね」と被害について語った。
医療脱毛をめぐっては、2024年12月に大手「アリシアクリニック」が倒産したが、その際には次のような告知があったという。
被害女性は「ホームページに『ほかの医療脱毛クリニックが倒産しましたが当社は大丈夫です』といったお知らせが上がったんですけど、特に連絡もなく、いきなり音信不通になってしまったので、怒りの気持ちがあるのと、もし今後ほかのクリニックを契約するってなったとしても、倒産のリスクって必ずよぎるというか」と語った。
相次ぐ脱毛クリニックの倒産に、街の人は不安を募らせている。
20代の人は、「(今後脱毛に)行きたいなって思ってます。(倒産があると)ちょっと不安があるので、一気に例えば大量なお金を使って行くお店もあったり、『月いくら』とかであるお店もあるんで、そういうところは気にしてやりたいなと」と話してくれた。
最近では、男性利用者にも広がりを見せている医療脱毛業界で何が起きているのか。
専門家は、経営手法に問題があると指摘する。
日本脱毛安全普及協会・山岸純元代表理事:医療系の脱毛サロンが倒産するっていうのは、なんだかんだで広告にお金を使っているからなんです。
例えば10回コースで10万円の場合、1回の施術で1万円の売り上げとなるが…、
日本脱毛安全普及協会・山岸純元代表理事:それ以外の9万円っていうのは、お客さんまだ施術を受けていないので、これ単なる預かり金なんですよ。これを勘違いしてしまって、広告費などに充ててしまうわけですよ。これが若干“自転車操業”になってしまうわけですね。
専門家は、口コミをしっかり確認することや、被害を最小限に抑えるため一括払いを避けることなどが必要だという。(「イット!」2月3日放送より)