全国のインフルエンザの1医療機関あたりの患者数が1999年の統計開始以降、最多となったことが分かりました。
厚生労働省によりますと、2024年12月29日までの1週間に報告された全国のインフルエンザの患者数は31万7812人でした。
1医療機関あたりの患者数は、前の週から1.5倍以上増えて64.39人で、現在の方法で統計を取り始めた1999年以降最も多くなりました。
都道府県別にみてみると、大分県が104.84人で最も多く、鹿児島県で96.40人となったほか、東京など43の都道府県で「警報レベル」の30人を上回っています。
厚労省は「冬休みに入り人の移動が増えたことも考えられる」としていて、マスクの着用や換気などの感染対策を呼びかけています。
インフルエンザの感染が爆発的に拡大しています。
改めて9日午後に発表された数字を見ていきます。
インフルエンザの報告数は、12月23日から29日までで全国平均で64.39人、前の週と比べて1.5倍ほど増えている結果になりました。
地図で見ると、警報が出されているところが赤もしくはピンク色になっていますが、ほぼ全国的に真っ赤になっているという状況。
そして、年が明け受験シーズンが本格化しています。9日は、日常生活の中でインフルエンザにかからないためにできることを見ていきます。
まずは電車、その中でも満員電車はなかなか対策が難しいと思います。
感染症に詳しい東京歯科大学市川総合病院・寺嶋毅教授によりますと、中でも“つり革感染”に注意が必要だということです。
例えば、くしゃみやせきをした人が手で押さえ、そのままつり革を握るとウイルスが付着してしまう。そして、こういった付着したつり革を握って、なおかつ、鼻や目や口などを触ってしまうと、そこから感染してしまうため、こういったことに注意が必要だということです。
もちろん握っただけでは感染しないため、降りたあとに手を洗ったり消毒したり、そういったことを心がけてほしいということでした。
日常生活でいうとスーパーのかご、エレベーターのボタン、自動ドアのボタンなどよく触れます。かごもボタンもつり革と同じで感染リスクがあるため、触ったあとは手を洗ったり消毒することが大事です。
それから、マスクを着けている人も多いと思います。内側は顔に触れていますが、外側はウイルスが付着しています。外側を触った手でまた同じように鼻や手、内側を触ることのないように気を付けてほしいということです。
そして、免疫力アップのためには睡眠が大事です。
寺嶋教授によると、適切な睡眠時間は大人で8時間以上、子供で10時間以上。
睡眠が不足すると免疫力が落ちてしまいます。免疫力というのは眠っている間につくため、睡眠が不足していると免疫力が落ちることになります。
対策について寺嶋教授は、手洗いやうがい、マスクの着用、部屋の換気や加湿、人込みを避け、睡眠時間をしっかりとったりするなどして免疫力を上げてほしいとしています。