日本仲人協会の内部アンケートによると、無事に成婚を果たしても(婚姻届け提出までは見届けない)、その後に結婚に至らなかった、または結婚しても早期に離婚して相談所に出戻る方が1割程度いるそうです。
このようなことは、人と人との問題ですから仕方ない側面もあるかもしれません。また、離婚という結果も、当人たちの間で決めたことなら尊重されるべき選択と言えます。
しかし中には、第三者の言動が原因で、何も問題なかった二人が引き裂かれてしまうケースがあります。
また、この場合の第三者とは「親」であることが少なくありません。よく話題になる嫁姑問題しかり、注意が必要です。
今回は、日本仲人協会から寄せられた情報をもとに、親に結婚の過度な介入をされた男性の事例をお伝えします。
(個人の特定を防ぐため、内容は一部変更しています)
相談者は藤木裕也さん〔仮名、以下同〕。都内の大手企業にて少し特殊な部署で働く年収1000万円の32歳男性です。彼は副業や資産運用も手掛けていたといいます。また彼は実家暮らしながら家事も十分にこなし、最愛の女性と交際も楽しむ日々を送っていました。
一方のお相手の女性は斎藤加奈さん。都内の中小企業に営業として勤める年収400万円の29歳女性です。飲み会で知り合ったという彼女は地方出身で、彼女の素朴で純情そうなところに一目ぼれしたといいます。その後、彼の猛アタックの末に交際が始まり、いつしか3年が経過していました。
そしてちょうどこの頃、彼の周囲で結婚ラッシュがあったのです。いつかは彼女との結婚を考えていた彼は、周囲に後押しされるように、結婚願望が強まっていきました。そうして彼は彼女にプロポーズすべく、周到な準備を進めていきました。
いかにもドラマでありそうな、夜景の見えるレストランで食事をした後、彼は一世一代の大勝負に出たのです。そして見事に成功し、彼女も涙を流しながら喜んでくれたといいます。こうして彼は大恋愛の末、最愛の女性と結婚することとなりました。
「ずいぶんとブスな女を選んだのね…。本当にこんな女でいいの?」
それは裕也さんが加奈さんを結婚の挨拶のため、実家に招いた時のことです。開口一番、彼の母親がこのように彼女を罵ったといいます。彼女はどうにか耐えてくれたものの、まさか母親がこのようなことを言うとは思わず、彼は心底焦ったとのことでした。母親が言うには、「容姿端麗な都会的美人」を望んでいたそうです。
この母親は中堅企業の役員にまで上り詰めたバリキャリの女性。元々、発言が自由奔放、悪く言えば無神経なところがあったといいます。おかげで父親は空気のように扱われていました。
しかし、裕也さんはまさか自分の彼女が相手でも同じような態度を取られるとは思わなかったそうです。
母親は結婚自体には反対せず、その後どうにか無事に結婚式も終わり、彼も家を出て、二人での生活がスタートしました。
「家には最愛の女性がいて、毎日会える」
彼は当初、毎日が幸せだったといいます。
しかし一方の加奈さんというと、暗い顔をしていることがあったのです。
何があったのか聞いても答えない彼女でしたが、次第に暗い顔をする頻度が増えていきました。
さすがにおかしいと思って、彼女に問い詰めると、なんと彼の母親が彼女に連絡をしていたのです。
厚生労働省の令和4年度「離婚に関する統計」によると、離婚する夫婦は同居期間5年未満、つまり結婚して間もない時期が一番多い、という結果が出ています。生活が一変する結婚初期の頃に問題は起こると言えるかもしれません。
そもそも人間関係は「もろいもの」です。夫婦になって時間が経つと、関係性が強固になるものですが、それまでは些細なことでも不安になってしまいます。
本編のように、家族関係のトラブルの場合、対処しづらいこともあり、注意が必要です。結婚する前から最低限の注意だけは忘れないようにしましょう。
裕也さんの母親からの連絡で、暗い顔をするようになった加奈さん。いったい何を伝えられていたのでしょうか。
後編『最愛の妻が母親にイジメられて絶望…32歳男性が下した「衝撃の決断」と最悪の結末』でお伝えします。
最愛の妻が母親にイジメられて絶望…32歳男性が下した「衝撃の決断」と最悪の結末