フリーアナウンサー古舘伊知郎(70)が1日までに自身のYouTubeチャンネル「古舘伊知郎チャンネル」を更新。自民党総裁選(4日投開票)に立候補している小泉進次郎農相(44)の陣営内で、同氏を称賛するコメントの参考文例を示しながら「ニコニコ動画」に投稿をするよう要請が行われていた問題をめぐり、小泉氏の対応に苦言を呈した。
小泉氏は先月26日の閣議後会見でこの件について報道内容を認めて謝罪。「参考例の中に一部行き過ぎた表現があった。私自身は知らなかったこととはいえ、総裁選がかかわることで、申し訳なく思う」とした一方で「再発防止を徹底し、引き続き緊張感をもって総裁選に臨んでいく」と引き続き、総裁選を目指していくことも表明した。また、当該議員について、同じ神奈川県選出の牧島かれん前デジタル担当相と報じられているが「そう報告を受けています」と認めた。牧島氏は「私の事務所の判断で参考例を送ったが、私の確認不足で一部行き過ぎた表現が含まれた。申し訳ない」と文書でコメント。26日、小泉氏陣営で務めていた広報班班長を辞任した。
そして小泉氏は翌27日、都内で視察後報道陣の取材に応じ、牧島氏について「当該議員には殺害予告や事務所への爆破予告が寄せられている。本人も身の危険を感じている中、選対本部長の加藤(勝信財務相)さんとも相談した上で、ご本人の意向を受け入れた方がいいという判断で、担当から外れることになった」などと話した。
古舘氏は今回の更新動画で、一連の小泉氏の対応や発言に言及。「それからなんといっても驚いたのは、今回高市(早苗氏)陣営をクサすようなやりくちをやってやりすぎたって問題ももちろんその通りだけれども、小泉進次郎氏が会見で追及された時に、また笑顔を絶やさずに堂々と明朗闊達にしゃべっている…という体裁の中で“とんでもない内容のこと”言ってんだよね」と切り出した。
そして「まず牧島かれんさんご辞退いただいたわけだけども、“彼女のところの事務所にはこの爆弾予告とか、とんでもない脅しの文言、ヘイト的なものが来ている”(という趣旨のことを話した)。そんなことが起きては絶対いけないのは当たり前だけども、ああいうことをやって過熱していることを憂うことは大事だが、一方で“被害者しぐさ”はやめた方がいいですよ。小泉進次郎本人が言っている会見なんだからね」などとぴしゃりと指摘した。