広島への原爆投下から80年を迎えた2025年8月6日、広島市の平和公園で行われた平和記念式典中の、石破茂首相の「居眠り疑惑」がSNSで注目を集めている。
林芳正官房長官は7日の会見で疑惑を否定した。
6日に行われた平和記念式典には、被爆者や遺族らに加え、過去最多となる120の国と地域の大使を含むおよそ5万5000人が参列した。
SNSで波紋を広げているのは、石破氏による式典中の「居眠り疑惑」だ。広島市長の松井一實氏による平和宣言の最中、カメラが石破氏を捉えた。石破氏は目を瞑り、やや俯きがちに静止。数秒後はたと顔をあげ、宙を見るようにまばたきなどをしていた。
こうした姿がSNSで拡散されると、「石破サンさぁ、、、平和式典中に寝るのはどうかと思うよ」「国会の居眠りまではまだ許せた。今回はダメでしょ」など、困惑の声が相次いだ。一方で、「目をつむって集中して聞いてるだけじゃん? 自分にもよくある まぁこういう誤解を招くから目は開けてた方がいいかもだけど」といった指摘も寄せられた。
石破氏のふるまいをめぐっては、著名人らも反応している。
元迷惑系YouTuberで奈良市議会議員のへずまりゅう氏は、「石破さん平和記念式典で寝るとはどういうことですか?」と疑問を投げかけた。サブアカウントでは、「石破さんトップに立つ資格ないですよ。平和記念式典では小学生も頑張っていましたよ? 広島の方へ失礼ですよ。辞職するべきだ」と厳しい見方を示した。
一方、ホリエモンこと実業家の堀江貴文さんは、「式典なんてどんなのもつまんねーんだから居眠りくらいするだろよ」と石破氏をフォローしている。
脳科学者の茂木健一郎さんは、自身のYouTubeチャンネルに「お笑い記者会見。石破茂総理『私は眠ってなんかいませんよ!』」との動画を投稿し、石破氏を皮肉った。
数秒間目を閉じたあと、ハッと目を見開くと「あ、石破茂です。私、今、寝てませんよ。そんな大事な時に居眠りするような私ではございません」。
「そんな大事な時に居眠りするような私ではございません。居眠りしてたのではなくってですね、日本国の発展、世界の平和を考えるためには、私忙しい総理という職ですから、こういう形で、沈思黙考をすることが大事なんでね。それを寝てるなんて、そんな」としていた。
こうした中、7日の林官房長官による定例会見でも石破氏の平和記念式典での居眠り疑惑に関する質問が上がった。
林氏は「式典における総理の様子につきまして、詳細は把握をしておりませんが、ご指摘のような事実はないという風に承知をしております」と疑惑を否定した。
「戦争の悲惨さ、原子爆弾の被害の過酷さ、これを決して風化させることなく記憶として継承していかなければならないという強い思いを新たにされたものと承知をしております」と説明した。
式典中だけでなく、自民党の両議員懇談会の際も出席議員から「総理が寝ていた」との指摘があったとして、体調面の不安も注目を集めていたが、林氏は「健康状態に何ら問題はないという風に承知をしております」としている。