日常的にスマートフォンを操作する時間が増加した現代では、首や肩に不調を感じる方が増えています。
スマートフォンの画面を見ようとして自然と下を向く姿勢が定着し、首の筋肉や頸椎に過剰な負荷がかかる状態がスマホ首として知られるようになりました。
首の骨がまっすぐになってしまうストレートネックと密接な関係があり、進行すると頭痛や手、指先のしびれなどの症状を引き起こすこともあります。
本記事では、スマホ首の原因や症状、予防策、治療法、さらに自宅で実践できるストレッチまでを医学的知見をもとに解説します。
日常の姿勢を少し見直すだけでも症状の改善につながる可能性があります。ぜひ日常生活に取り入れてみてください。
日々のちょっとした意識が、健康状態に大きな変化をもたらすかもしれません。
監修医師:林 良典(医師)
名古屋市立大学卒業。東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、 NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。医学博士。公認心理師。日本専門医機構総合診療特任指導医、日本内科学会総合内科専門医、日本老年医学会老年科専門医、日本認知症学会認知症専門医・指導医、禁煙サポーター。
スマホ首は、スマートフォンやパソコンの使用が日常化した現代において、誰にとっても他人ごとではない健康課題です。
画面を見るときの姿勢が崩れることで、首や肩に負荷が集中し、痛みやしびれなどの症状を引き起こすことがあります。
原因の多くは生活習慣に起因しており、長時間の前傾姿勢や姿勢の乱れ、運動不足などが積み重なることで発症します。
スマホ首を予防改善するためには、まず自身の姿勢を見直し、適切なモニターの高さや操作姿勢を意識しましょう。
一定時間ごとに休憩を取り、首や肩のストレッチの習慣化が効果的です。症状が強く出ている場合は整形外科を受診し、医師の判断に基づいた治療やリハビリを受けることをおすすめします。
健康な首の状態を保つことは、単に身体の痛みを防ぐだけでなく、集中力や睡眠の質、日常生活全体のパフォーマンスにも大きく関係します。
目先の便利さに流されず、姿勢と向き合う時間を持つことが、スマホ首のない快適な生活への第一歩となるでしょう。
参考文献
スマートフォン利用時の姿勢矯正に向けた首の角度推定手法の提案
学生のスマートフォン使用状況と健康に関する調査研究
家族で実践できる健康的なスマホの使い方
肩こり|公益社団法人 日本整形外科学会