神戸市灘区の集合住宅の一室で年齢・性別不明の白骨化した遺体が見つかりました。警察は遺体を遺棄したとして60歳の男を逮捕しました。発見された部屋はゴミ屋敷の状態で、男は警察に「母親が10年前にトイレで死亡しているのは把握していたが、対人恐怖症で通報できなかった」と話しています。 死体遺棄の疑いで逮捕されたのは、住所不定・無職の60歳の男です。 警察によりますと、男は26日午前10時55分ごろ、灘区鶴甲にある集合住宅の一室に、遺体を遺棄した疑いが持たれています。
今年5月、男が路上で歩行困難な状態でいるのを灘区役所の職員が見つけました。その際、男が骨折していることがわかったことから、入院しました。職員が男から話を聞く中で、母親の所在について、話をしたがらなかったことから、区役所が警察に母親の安否確認を依頼。26日に警察が部屋のトイレで遺体を発見しました。 発見された遺体は、年齢や性別などがわからず、白骨化していて、死後数年は経過しているとみられるということです。安否確認を受けて警察は23日に一度、部屋へ向かいましたが、足の踏み場がないぐらい物が散乱し、いわゆるゴミ屋敷の様な状態だったということです。その後、26日に遺体が発見されました。 警察の調べに対して、男は「母親が約10年前にトイレの中で息をしておらず、冷たくなり反応がなかったので、素人の私でも母親が亡くなっていることがわかりました。私は対人恐怖症で人とコミュニケーションをとるのが苦手だったので通報できなかった」と話しているということです。 警察は遺体は母親の可能性があるとみて身元の確認を進めるとともに、男から話を聞くなどして詳しい経緯を調べています。