俳優・演出家のラサール石井が30日、都内で記者会見を開き、参院選(7月3日公示、20日投開票)に社民党公認で比例代表候補として立候補すると表明した。
ラサールは「30年ほど前から政治は徐々に機能不全に落ち、森友あるいは桜を見る会などいまだに解決をみない疑惑が生じ、政府は国民一人一人を見て政治をしてくれているのだろうかと感じざるを得ない状況にありました」と、昨今の政治状況に疑問を持っていたと話した。 税金や物価は上がるのに賃金は上がらない状況にラサールはSNSなどで自分の考えを発信。「そのたびに芸能人が政治を語るなと言われた」と批判もあったというが、「黙って見ているのはやめたんです。こうやって政治に発言することを一つの仕事としてやっていこうと決めました」と決意した。
ラサールといえば「れいわ新選組」とも近しい距離にあったイメージだが、なぜ社民党なのか。「もちろん最初はオファーを受けたわけです。私も悩みました。即答したわけではありません。一度は断ったりもしました。だけども非常に熱心に口説いていただいた」と、社民党から熱烈な勧誘があったという。
社民党は参院選で得票率2%か3人以上の当選をクリアしないと公選法上の政党要件を満たせなくなってしまう。「何よりも孤軍奮闘されている福島瑞穂さんのパワーを前々から尊敬していた。社民党を新しく変えようとしているところに魅力を感じました。社民党存続の危機におります。護憲や平和や労働問題といったものがなくなったらこの国はタガが外れていく。そうした理由です」
また、妻の後押しもあったという。ラサールが妻に相談すると「お芝居やお笑いをやるところも見たけど、もし違う頑張りを見られるなら見てみたい」と背中を押してくれたという。これを受けて、社民党には5月に承諾の返事をしていた。
訴えたい政策として「社民党は社会保険料を半額にするという政策を出しています。消費税は食料消費税をゼロにすると言っているのですが、僕自身は消費税廃止する」と話した。