6月5日、任天堂の8年ぶりとなる新型ゲーム機「Nintendo Switch 2」(以下Switch2)が発売された。
公式通販サイトや大手家電量販店は厳しい条件をもうけて事前抽選を行い、できるだけ多くの“ファン”に届くように配慮された「Switch2」の販売。さらに、今回は異例の“転売ヤー対策”も取られていた。5月27日、任天堂は公式ホームページで、フリマサイトを運営する3社と、不正な出品を防止する取り組みにおいて協力することを発表したのだ。
そんななか、発売当日を迎えたのだが――。
フリマサイト「メルカリ」や「ラクマ」などに、「Switch2」が大量出品される事態に。国内専用版は、希望小売価格の4万9980円を上回る6万円台から8万円ほどで出品されていて、中には、10万円を超える価格での出品もあった。
高額転売に批判の目が向けられる中、あるXユーザーがひときわ悪質な転売ヤーへの注意喚起を、Xで呼びかけて話題を呼んでいる。
《話題のSwitch2転売ですが、これはすごい悪質だ… 実際の商品の“写真“を送りつけるなんて… フリマアプリでの購入には注意してください》
このユーザーがあわせて投稿した写真を見ると、「Switch 2」の箱の写真とともに《Nintendo Switch 2(日本語・国内専用)》と商品名が掲載され、価格は6万5000円と設定されている。また商品の説明には、《コンビニ払い不可》や《返品不可》などお決まりの文言が並んでおり、一般的な転売と思いきや……。
しかし、説明をよく読むと最後の方に《素敵な写真を発送いたします》と書かれているのだ。どうやら、6万5000円を支払って届くのは“箱の写真だけ”ということのようだ。
高額転売に留まらず、実際の商品を送りすらしないという悪質な手法にXでも批判が殺到した。
《これは酷いですね。悪意に満ちていて騙す気満々》《ネットリテラシーのある人なら引っかからないとは思うけど、可愛い孫のためにやっとの思いで買ったお年寄りがいたとしたら気の毒でならない》《普通に犯罪ですよ》
「このXユーザーの投稿がきっかけで、コメント欄には他の出品者による同様の悪質な出品情報が寄せられました。写真だけ発送するものもあれば、本体ではなくソフトだけ発送するといった出品も横行しています。
一見すると本物の出品と見分けがつきませんが、商品説明の中に目立たないようにこっそり《写真のみ》などと書かれているケースが多いようです。値段も5万5000円など、相場よりもやや安く設定されているからか、全てすでに”売り切れ”になっていて、気づかずに取引した人が少なからずいるようです」(IT系ライター)
現在、発端となった悪質転売ヤーの出品情報は削除されているが、こうした詐欺まがいの出品は今後も続く可能性がある。どうか注意してほしい。