川崎市で、ストーカー被害を訴えていた女性が、元交際相手の自宅から遺体で見つかった事件で、女性の遺体が見つかるまで、神奈川県警では行方不明失踪事件を担当する刑事部捜査一課に、女性の事案について情報共有されていなかったことが新たにわかりました。
この事件は去年12月、ストーカー被害を訴えていた岡彩咲陽さん(20)が行方不明になり、今年4月30日、元交際相手の白井秀征容疑者(27)の自宅で遺体で見つかったものです。
岡さんは行方不明になる前、白井容疑者からのストーカー被害について複数回、警察に相談していました。
その後の取材で岡さんの遺体が見つかった4月30日まで、神奈川県警では行方不明失踪事件を担当する刑事部捜査一課に、岡さんの事案について情報共有されていなかったことが新たにわかりました。
警察庁の全都道府県警察への通達では「被害者に危害が加えられる危険性・切迫性を正確に評価するため必要があると認めるとき、事件化のための擬律判断を的確に行うため必要があると認めるときには、生活安全部門の担当者と刑事部門の担当者が共同で聴取を行うこと」などとされ、事案を認知した段階から生活安全部と刑事部門が断続的に連携するよう指示しています。
県警内での連携に不備があった可能性があることから、警察庁は規律違反があった場合は処分を検討するとしています。