うつ病とは、脳の働きの低下や不調が原因で、落ち込みなどうつ症状が目立つ疾患です。症状はさまざまですが、行動の変化の1つとして顔つきや表情にも出ます。
思春期から中高年まで誰でもなりうる病気であるにも関わらず、その症状や対処法はあまりよく知らないという方も少なくありません。
今回の記事では、うつ病の方の顔の表情の特徴について、行動やよく使う言葉の特徴も併せて解説していきます。
心身の変調を感じて心療内科への受診を検討しているという方、身近な家族や友人にうつ病を疑う症状があるという方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
※この記事はMedical DOCにて『「うつ病」を発症すると「顔の表情」はどのように変化する?うつ病の方が使う言葉も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)
無表情
ぼんやりしている
作り笑いしているように見える
悲しげで泣き出しそうに見える
元気消失
顔色が悪い
よく笑っていた方が笑わなくなったり、口角が下がったりするといった特徴もあります。笑っていたとしてもどこか不自然で、悲しげで泣き出しそうに見えることもあるかもしれません。夜眠れない・何度も起きるなどの症状から、目の下にクマができたり、顔色が悪くなったり、疲れた表情を見せることもあります。
周りの人とコミュニケーションしなくなる
仕事などでミスが増える・遅刻や欠勤が増える
夜眠れなくなる・朝起きられなくなる
アルコール・タバコなどに依存するようになる
自宅に引きこもり外出しなくなる
急に泣き出す・怒り出すなど感情の起伏が激しくなる
うつ病は、適応障害のように「会社に行きたくない」といった何か特定のストレスが原因となって発症するわけではありません。自分でも原因がはっきりとはわからないまま、「何もやる気が起きない」「生きているのが辛い」といった言動も多くなるため、それに続く行動にも注意が必要です。早めに精神科・心療内科での適切な検査・診断が必要となります。
今回は、うつ病の方の顔の表情の特徴・行動やよく使う言葉の特徴などを解説しました。
うつ病は、患者さんが心身の変調を自覚していないこともあり、治療が遅れる傾向があります。
今回お伝えしたようなうつ病の表情や顔つきは本人にはわからないため、心療内科を受診するまでには、相当の時間を要することもあるかもしれません。
表情の変化やうつ病特有の顔つきや言動が現れた場合には、早めに精神科や心療内科を受診することをおすすめします。
受診を焦る必要はありませんが、家族や周りが顔の表情や行動の変化に気付くことで、症状が重くなる前に治療を開始できることも覚えておきましょう。
参考文献
うつ病|厚生労働省
2 うつ病の主な症状と原因|厚生労働省
ご家族にできること|厚生労働省