国賓として来日したブラジルのルーラ大統領夫妻らを招き、3月25日に皇居・宮殿で催された宮中晩餐会。華やかな雰囲気に包まれた会場では、爽やかな水色のセットアップをお召しになった秋篠宮家の次女・佳子さまのお姿もあった。両国にとって今年は国交樹立130周年の節目を迎え、佳子さまは6月上旬にブラジルを公式に訪問される予定だ。
ブラジルといえば、’18年7月に姉の眞子さんも日本人移住110周年に際して訪問していたが、’21年10月に夫・小室圭さんと結婚したことに伴い、眞子さんが担っていた公務は佳子さまがほとんど引き継がれている。
そんな眞子さんは現在、生活拠点を置く米ニューヨークでの夫婦生活を満喫しているようだ。
「3月12日配信の『デイリー新潮』が眞子さんの近況を報じ、圭さんと仲睦まじくショッピングをする写真も掲載されました。眞子さんはゆったりとしたコートに身を包み、嬉しそうな笑みを浮かべていました。いっぽう9日前の3月3日には、悠仁さまが初めて記者会見に臨まれたこともあり、9月に執り行われる成年式に合わせて眞子さんが帰国する可能性にも注目が集まりました」(皇室担当記者)
眞子さんが結婚によって、皇室を離れてから3年6カ月弱。民間人となり海外で幸せな家庭を築いているが、眞子さんの“実家”では皇族数減少の危機に直面している。
安定的な皇位継承や皇族数の確保策をめぐって、与野党間の協議が始まったのは’24年5月のこと。全体会議は今年に入ってから3度開かれているが、各党・各会派の主張が対立するなど方針の見通しは立っていない。
現時点で未婚の女性皇族は、天皇皇后両陛下の長女・愛子さま、秋篠宮家の次女・佳子さま、三笠宮家の長女・彬子さまと次女・瑶子さま、高円宮家の長女・承子さまの5方。将来的に結婚すれば皇籍を離脱することになるため、皇族数の確保のために“女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する案”も議論が交わされている。
直近で皇室を離れた女性皇族は眞子さんだが、仮に皇室典範が改正されることによって皇室に復帰する可能性はあるだろうか。ある皇室ジャーナリストは、こう語る。
「眞子さんは’21年10月に行った結婚会見で、『圭さんが将来計画していた留学を前倒しして海外に拠点を作ってほしいと、私がお願いしました』と語っていました。ご両親である秋篠宮ご夫妻の反対を押し切って結婚し、渡米しただけに皇室に戻るという選択肢はそもそもないように思われます」
眞子さんの前には、上皇ご夫妻の長女・黒田清子さんが’05年11月に結婚によって皇籍を離脱している。しかし清子さんと眞子さんに対する国民の反応は、対照的だったという。
「清子さんは14カ国の公式訪問で“皇室外交”をかなり担っていたので、皇室を離れたときは『残念だ』『もったいない』と惜しむ声が聞こえてきました。眞子さんも日頃の公務に加えて、ブラジルをはじめとする7カ国を公式訪問されるなど国際親善にも積極的でした。
ですが、眞子さんは婚約内定後に圭さんの母・佳代さんの金銭トラブルが発覚し、国民から結婚を反対する声が相次ぐ事態に。皇室の歴史を揺るがす異例の結婚となったため、清子さんのときのように皇室を離れてしまうことを惜しむ声はほとんどありませんでした」(前出・皇室ジャーナリスト)
元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司さんは、眞子さんが皇室に戻る可能性が低い理由を次のように解説する。
「いま国会では皇族数を確保するためには、どういう選択肢があるのかを議論しています。根底にある皇位継承問題を先送りにした上での議論ですが、具体的には二つの方法が考えられています。1つ目は、女性皇族が一般国民と結婚すれば皇籍を離脱することになっている現行制度を改正して、結婚後も皇族の身分を保持していただくという案です。2つ目は、1947年に皇籍を離脱した旧宮家の男系男子の子孫に皇籍を取得していただくという案です。
小室眞子さんは’21年の結婚によってすでに皇籍を離脱した一般国民です。また、男系男子でもありませんので、今の議論の対象外です。つまり、小室眞子さんが皇室に戻る可能性はゼロといってもいいでしょう。また、制度を変えたとしても、現行制度で成長された女性皇族の意思は尊重されるでしょうから、結果的に皇族数の確保に繋がらない可能性もあります」