静岡県警は10日、広末涼子容疑者の都内の自宅に危険運転致傷容疑で家宅捜索を行った。簡易検査の結果、広末容疑者から違法薬物は検出されておらず、危険運転致傷容疑の家宅捜索は異例とも言える。
弁護士の紀藤正樹氏は「容疑事実がないと家宅捜索ができない。容疑が何かと考えた時に、なぜ交通事故を起こしたのか。原因の問題になってくる」と述べた。原因の一つとして考えられるのが「心因」。家宅捜索は「心の問題等で広末さんが言っていることが本当かどうかの確認を取るため」と推察する。
「適法薬物(病気治療のための薬)を適正に使用した場合には、薬理作用で心神耗弱が原因だと刑が減免される。警察としては立件できるのか。立件したとしても心神喪失で無罪となるのか、心神耗弱で減刑されるのかはとても重要」
通常、家宅捜索は有罪に持っていくための証拠固めのケースが多いが、「今回は、警察は両にらみだと思う。適法薬物を適正に使用した結果ということであれば証拠隠滅、逃亡の恐れはない」と釈放の可能性もあるという。静岡地検浜松支部は同日、勾留を請求。勾留請求を受け裁判所は勾留を認め、通常10日間、延長された場合は最長で20日間身柄が拘束される。
事故の原因として薬物以外にも広末容疑者自身の疾患の可能性も考えられる。
紀藤氏は「これは医療の問題になってくる。医療行為を行わないと、かえって症状が悪化しかねない場合もある。入院させるなどして在宅で捜査を続ける可能性もある」と指摘した。