14日午後2時35分ごろ、横浜市旭区鶴ケ峰1丁目の住宅で、男性から「家の前で鈍器で人を殴った」と110番通報があった。旭署によると、この住宅から30代とみられる男女が病院に搬送されたが、いずれも死亡した。署は2人の身元などを調べている。
署によると、110番通報を受けて駆け付けた署員が、住宅敷地内の駐車場で顔から血を流してあおむけに倒れている意識不明の女性を発見。女性の頭や顔には複数回殴られた痕があった。住宅2階の一室では、住人とみられる男性が心肺停止の状態で見つかった。自殺を図ったとみられる。
2人は病院に搬送されたが、同4時ごろまでに死亡が確認された。別居している元夫婦とみられる。この住宅では男性を含めて5人が暮らしており、事件当時は男性のほかに1人が在宅していたという。
住宅前の路上には駐車場まで続く血痕があり、女性を引きずった形跡も残されていたという。署は2人の身元の特定を急ぐとともに、事件や心中の可能性も視野に死因や経緯を調べる。
現場は相鉄線鶴ケ峰駅から南に約200メートルの住宅街。近くに住む70代女性は「警察が来ていたのは知っていたが、まさかこんな大ごとだったとは思わなかった」と驚いた様子で、別の70代女性は「この辺は事件が起きないので、びっくりした。いたたまれない」と不安そうに話した。