筋肉や関節の衰えによる「ロコモ」が国民病として注目されている。子どものロコモ増加は、時間・仲間・空間の減少が原因と言われており、放置すると骨折などのリスクが高まる可能性もある。片足立ちで靴下を履けるかが、ロコモ予備軍の1つのチェックになるという。
ロコモティブシンドローム、通称ロコモは、運動不足などが原因で筋肉などが衰える症候群で、そのままにしておくと介護のリスクにつながるため注意が必要だ。全国でロコモ人口は予備軍含め4700万人に上り、国民病として注目されている。
記者:何をしてる?
子ども:お砂遊び。
遠藤玲子キャスター:みんな無我夢中で遊んでいますが、こうした公園の遊具などでの遊びが減っていることが、子どものロコモが増えている原因の1つです。そもそもロコモとは、筋肉や関節、骨が衰えることで運動機能が低下することを言います。では、発達盛りの子どもがロコモとはどういうことなのでしょうか?
かみもとスポーツクリニック上本宗忠院長:深くしゃがめない、あるいはしっかり手を伸ばして上げられない、こういう子どもたちが増えているんですね。これを子どもロコモと呼んでいます。
遠藤キャスター:その原因となるのが3つの間だと言います。1つ目が、「時間」で塾通いなどで遊ぶ時間が減少していること。2つ目が、「仲間」でゲーム中心で一緒に遊ぶ友達が減ったこと。3つ目が、「空間」で、公園などの遊具が減ってしまったことだと言います。
遠藤キャスター:子どもロコモを放置しておくと骨折しやすくなったり、転んだときに突差に両手を付けなくて、顔面をぶつけてしまう可能性もあります。一方で、30代~40代世代は、ロコモ予備軍になっている可能性があると言います。
かみもとスポーツクリニック上本宗忠院長:30代~40代は、無理が利くんですけども、その無理が長期に渡ると、後で大きなツケが回ってくるわけです。
遠藤キャスター:上本医師によると、ロコモ予備軍は年々増加している可能性があると言います。片足立ちで靴下が履けるどうかがロコモ予備軍の1つのチェックになると言います。街のみなさんにやってもらいました。
50代:履けました。ちょっと腰が痛いかなって。腰が苦しい。
娘・30代:できるかなあ。
母・60代:できないと思う。
娘・30代:できなーい。バランスが取れなかったですね。
遠藤キャスター:片足立ちで靴下を履く以外にも、簡単なロコモ度チェックというのがあります。40cm程度の高さのイスから片足立ちで反動を付けずに立ち上がり、3秒間そのままでいられるかをチェックします。もしできないと、運動機能の低下が始まっている状態です。
ロコモ予防公式啓発サイトによると、70代で歩けなくなる可能性もあるということです。しっかり運動習慣を付けること、スクワットなどで下半身をしっかり強化することが予防になるということです。(「イット!」12月5日放送より)